1999年12月 山形新幹線 新庄開業初日
平成11年12月山形新幹線新庄開業初乗車旅行
平成11年12月3日限りで横須賀線・総武快速線から113系電車が撤退。最終日の帰宅時の列車が113系だったので、久里浜まで乗車後、逗子まで引き返す。カメラを持った人が多い。特に逗子駅の増結場面では20台近いカメラが囲んでいた。後ろの方には、脚立に乗っている人もいる。
逗子で113系を見納めて帰宅。翌4日ダイヤ改正では山形新幹線が新庄まで延長開業する。つばさ115号の指定券を持っていたが、駅で確認してもらったら113号に空きができたので、そちらに変更した。
平成11年(1999年)12月4日(土)
◎東逗子 505→610 東京 エアポート成田 成田空港行快速420S E217系11→15両編成 2両目10号車=サハE217-18
2番列車は空港直通列車のためか、そこそこの乗客がいる。逗子駅や鎌倉駅の側線の回送列車は全てE217系になっている。
座席は暖まっているが、車内は寒い。中吊り広告で「12月4日温泉新幹線新庄開業」を宣伝している。温泉の手拭をイメージしたのか、藍色を基調とした布製である。品川発車時(600)で外はまだ暗い。10号車は半分くらいの座席が埋まった。
東京で下車して東北新幹線22番ホームへ。上野寄りでは新庄行き1番列車の発車セレモニーが始まろうとしている。来賓席や報道位置があり、その周りをマニアが囲んでいるので近付けない。そこで、かねて構想していたとおり、東海道新幹線の14番ホームへ行く。
来賓挨拶はすでに終わったようで、テープカットが行われ、その後、白い礼制服を着た駅長が右手を真っすぐに上げ、14番線にも聞こえるほど声高らかに「発車ー!」と唱えると列車の扉が閉まり、警笛を鳴らして発車。その瞬間にくす玉が割られ、列車を見送りつつ式典は終了した。
東海道新幹線ホームで駅弁を買ってから東北新幹線ホームへ。トレイング2000ポイントに挑戦中らしき人も居て、2人から写真を頼まれた。
◎東京 724→1029 新庄 つばさ113号 新庄行山形新幹線 福島まで400+200系17両編成 福島から400系7両編成 4両目14号車=426-2
1番列車は新型だったが、この列車は従来からの400系である。各座席の背もたれには山形新幹線沿線ガイドの冊子が備えてある。
在来線を改良した山形新幹線に乗り入れるので、普通車の車内も横4列の座席である。座席は大方埋まっていた。近くの席の人が見てきた話で、自由席には立ち客もいるとの情報が聞こえてきた。
2番列車は特に式典も無く、静かに発車。
大宮を過ぎた辺りで家に電話。その後、駅弁を開ける。新発売と書いてあった「いくらわっぱ」。中身は鮭の刺身2切れといくらの載ったご飯だが、箸が変わっていて「エコロスティックのびるくん」という名称の伸びる箸。半透明のプラスティックの筒の中に通常の半分の長さの箸が入っていて、引き出すと、ねもとはプラスティック、先が木の箸になる。食後、福島までは半分寝て過ごす。福島2分停車で発車。新幹線の軌道から奥羽本線の軌道へ降りる。線路の継ぎ目を拾う音が大きくなり、カーブと揺れもきつくなった。僅かの間、平地を走り、すぐに板谷峠に入った。
初雪?が降ったとかで、赤岩手前から線路上にもまばらに雪が見られ、板谷を過ぎた辺りからは完全に積雪している。延長開業初日を祝っているようだ。峠の途中の駅はシェルターの中にあり、薄暗い。板谷峠を過ぎると残雪はまばらになり、やがて線路付近からはほとんど無くなった。線路は一部区間を除いて大部分が複線である。
山形で多少の下車客があり、空席も出てきた。自由席16号車を覗くと、立ち客は見えなかった。17号車は禁煙車だからもう少し混んでいるかも知れないが。山形を過ぎて間もなく線路は単線になった。周囲に残雪は見えないが、左手遠くに、雪を冠した月山連山が見える。
天童から先の主な通過駅では車内放送で沿線案内があった。山形までの通過駅を含め電光表示板での沿線案内もある。新駅のさくらんぼ東根付近は平坦部で快走する。村山を過ぎると平野部なのに再び線路脇の積雪が目立ち始めた。
大石田を通過。尾花沢温泉や銀山温泉の玄関口とのこと。終点新庄まではあと10分余り。改修された電気・信号設備が銀色に輝いていた。この先の区間は一部新線切り替えを行ったと見えて、真新しいトンネルに複線の線路が通る。再び単線に。1025に右手から陸羽東線の線路が近付いてきて並行し始めた。新庄到着の車内放送が流れ、乗客が下車準備を始めた。
新庄で下車すると地元の観光協会?の人が、開業記念のシールを貼った袋入りビスケットを配っていたので1つ貰った。ホームの先では陸羽西線の快速最上川の発車式が行われたようで、後片付けをしていた。
駅のみどりの窓口で記念オレンジカードを購入。その後、駅構内を散歩。観光情報館は営業しているが、物産館は関係者の開業記念パーティーを行っていて、一般開放は午後2時からの旨の張り紙が付いている。2階は吹き抜け。1階改札を見下ろす辺りに木の椅子が幾つか置いてある。床も木張りで感じが良い。
2階は東西自由通路につながっていて、東口にも出られる。東口駅前は大きな駐車場が広がるだけで、何も無い。これまでは駅の出口が東側に無かったのだろう。自由通路にはミニギャラリーがあり、昔の沿線の駅等を描いた絵画が展示されている。
西口の駅前商店街は歩行者天国になっていて、餅つきを行っていた。餅は無料配布されていて、地元の人や観光客でごった返していた。餅は納豆餅、黄な粉餅、あんこ餅が別々の列で配られていたが、納豆餅の人気があったようだ。とりあえず黄な粉餅を入手して食べる。餅以外にも周囲では甘酒、日本酒、豚汁が振る舞われていたようだ。
駅前の小さな土産物屋に立ち寄り、物色。くじら餅が名物らしいが、1、2日で固くなってしまうとのこと。レンジで暖めれば良いようだが、職場には持っていけない。あとで考えることにしてとりあえず店を出た。
◎新庄 1154→1218 村山 つばさ130号 東京行特急130M E3系7両編成6両目16号車=E325-1001
新型のE3系1000番代車が止まっている。新庄囃しの笛太鼓が鳴り響き、ホームにはテレビカメラが入っている。太鼓の音が止まると1分余り遅れて発車。直前までイベントを見学してから乗り込む人が多く、通路・デッキまで満員になった。その中を新聞記者がカメラを持って行き交う。
大石田停車時に太鼓の音が聞こえた。村山で下車したときにも太鼓の音が響いており、どこからかと思ったら、隣のホームに小学生の太鼓隊が整列していた。村山の改札では手拭と蕎麦の実を配っていた。
◎村山 1227→1251 新庄 つばさ183号 新庄行特急8183M 400系7両編成先頭17号車=422-5
若干遅れて到着した。臨時列車のためか、空いている。村山駅の電光時刻表にはこの列車の表示すら載っていないので、本当に今日走るのか、手元の時刻表を再確認した位だ。村山、大石田とも、太鼓の演奏はない。淡々と走る。
到着時、「開業日につばさ183号をご利用戴きありがとうございました。」の放送あり。わざわざ「開業日に」と付けたのが良い。ホームでは納豆を配っていた。
土産物は迷ったあげく、日もちの短いくじら餅は自宅用のみとし、職場用に煎餅とさくらんぼ餅を購入した。外でさくらんぼキャラメルを売っていたので、自宅用に購入。くじら餅2つおまけにくれた。(ホテルで夜食に食べた)
◎新庄 1350→1437 天童 山形行1440M 701系2両編成 先頭=クハ700-5507
下りつばさを迎えるイベントで、今度は神主の格好をした人がホームに並んでいた。
単線で下りつばさが遅れたので3分半の遅れで発車。ワンマン列車だが今日は運転手がもう1人と保線作業員らしき人が乗っていて、3人で確認喚呼していた。それによると制限区間が結構多い。途中まで4分程度の遅れで走っていたが、天童に着く頃にはほぼ定時になっていたようだ。
天童では改札外で地酒とリンゴなどが振る舞われていた。橋上駅舎から階段を降りると、駅前広場でガマの油売りをやっていた。
将棋の駒の産地のため、駅前の郵便ポストに大きな将棋の駒が飾りで付いている。
また、駅ビル2階に入ったところで、将棋の駒の作成実演が行われていた。若干時間があったので観光物産館を見ると、民芸品の将棋道具は結構高いことがわかった。つげの駒が3万から5万まである。
天童1512発の下りつばさを迎えるため、つばさの入るホームに和服姿の婦人が並んで立っていた。
◎天童 1512→1533 山形 山形行1442M 701系2両編成先頭=クハ700-5502
やや混んでいたが、端の席を確保。
◎山形 1550→1741 福島 福島行436M 719系2両編成先頭=クハ718-5005
山形発車時には混んでいて、赤湯辺りで着席。米沢で10分以上停車時間があったので、改札を出てオレンジカードと山形新聞の夕刊を買った。山形新幹線の新庄開業の記事がトップで掲載されている。米沢の時点で外は既に暗くなっていた。運転席後ろのカーテンは米沢停車中に閉じられたようだ。
峠駅の停車中、ドアの所でホーム立売りの峠の力餅(千円)を購入した。途中で食べるつもりだったが意外と大きなもので、若干日もちもするので土産にすることにした。米沢から先は車掌が乗務。終点福島で下車して写真撮影。
◎福島 1816→1831 郡山 つばさ146号 東京行 200+400系17両編成 最後17号車=?
本日4回目のつばさ乗車。もうすぐ父の誕生日なので車内で山形の地酒を仕入れようと思いたったが、車内販売には無かった。
郡山駅構内を散歩。土産物を置いてあるキオスクが幾つかある。日本酒は福島県のものばかりだが、米沢のワインがあった。後で買うことにしよう。駅前広場は工事中。駅前の道を渡って吉野家に入り、牛丼を食べた。店内は余り混んでいない。次に乗る列車まで時間があるのでゆっくりしようと思ったが、すぐに食べ終わってしまった。布の中の千円札が減ってきたのでパチンコ屋で両替。ついでに少し打つが、500円分を使い切るまであまり時間がかからなかった。駅に戻り、ワインを買って改札を通る。
◎郡山 1940→2112 いわき いわき行742D キハ110系5両編成4両目=キハ111-108
通学生を中心に混んでいたが、立ち客は少ない。それぞれの停車駅で降りていき、小野新町を出るころにはがらがらになった。外は真っ暗で何も見えない。だいぶ空いてから車掌が検札に回ってきた。無人駅停車時には暗いホームを駆け回って切符を回収している。
いわきで下車。駅前では若者が音楽を演奏している。
◎宿泊 ホテルα-1いわき 1122号室
今夜のホテルは駅を出て左方向に2、3分歩いた所で、東急インの隣。チェックインして最上階11階の1122号室に入った。これまでに泊まったα-1チェーンとほぼ同じ構造。ベッドにテーブル、椅子、テレビ、給茶セット、ズボンプレッサー、バス、トイレ。但しビデオデッキやウォッシュレットはない。部屋の窓からはいわき駅の構内が見下ろせる。
家に電話してから駅周辺を散歩。飲み屋が幾つか。カラオケが2軒ほど。ビリヤードの店があった。1時間1人600円で、迷ったが結局入らなかった。カウンターに置いてある玉はスヌーカーではなく普通のビリヤードのようだった。コンビニだけ少し寄ってホテルに戻った。その後、風呂に入り、2445就寝。
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