2005年08月 青森 2-3日目 ‐ 酸ヶ湯から大館、日景温泉、弘前、寝台特急「あけぼの」ソロ
酸ヶ湯温泉で1泊したあと、旅館の送迎バスで青森駅に戻り、大館で小坂鉄道の駅を観察してから日景温泉に寄ってから弘前へ。弘前城を見学してから寝台特急「あけぼの」のソロで帰宅しました。
平成17年(2005年)8月29日(月)
夏でも八甲田の夜は冷えると見え、4時半に目覚めた。風呂へ行くと、この時間でも3人前後の入浴客がいる。少し暖まってから部屋に戻り、1時間くらい寝直して、6時過ぎに本格的に起床する。615に入浴。入浴客は数人。ロビーのテレビの気象速報で、下北地域に大雨洪水警報とのこと。こちらは曇り程度だが。
入浴後小休止を経て7時ちょうどに2階の食事処に行く。和食バイキング。宿泊客が次々と集まり、最初の15分で40人位は集まったようだ。昨夜たくさん食べたし、8時までにもう一度入浴するため、朝食は軽目にして715には部屋に戻る。千人風呂が8時から女性専用時間となるため、7時半過ぎに風呂へ行き、入り納め。
一旦部屋に戻ってから売店で買い物。職場と自宅に、酸ケ湯銘菓のこけもも(こけもも果実入りゼリー菓子)を購入。部屋に備え付けのアンケート用紙と、同じく酸ケ湯の混浴を守る会の賛同署名用紙に記載。荷物をまとめて820チェックアウト。バスの時間まで周囲で撮影。
8時半になると宿の人が送迎バス予約者の点呼を始めた。それによると、途中までの乗客もいるらしい。840近くに八甲田ホテル方面から通常サイズの観光バスが到着。十数名が乗車して、全部で20人以上となる。
843に八甲田ロープウェイ山麓駅で7人下車。少し下ると、雨が降り始めた。昨日大勢の人が芝生でくつろいでいた萱野の野原にも人影は見当たらない。
905頃までに平地の道路に入る。雨はさほど強くないものの、まだ降っている。通りの向こうに三角型の建物が特徴的な青森アスパムが見えると間もなく青森駅。926に到着した。
青森駅でねぶた祭のオレンジカードを購入。青森駅にも新設された指定席券売機で大館までの自由席特急券と乗車券を購入。売店で胃腸薬と菓子を購入して改札を通る。なお、五能線大雨によりリゾートしらかみの東能代・青森間が区間運休との掲示がある。五能線沿線に泊まった場合は乗ろうと考えていた列車だ。下北半島の大雨洪水警報といい、青森県内でも地区によって天気が大きく違うようだ。
◎青森 957→1101 大館 かもしか2号 秋田行 特急2042M 485系3両編成 中間2号車=モハ484-1023 自由席10D=右窓側
青森駅の海側連絡通路は工事中だった。このまま撤去されるのか、それとも八甲田丸と関連付けた設備になるのか。海側に伸びている線路の先には何やら車両が停まっている。
かもしかの発車間際に、特急白鳥とあけぼのが入ってきた。3両編成のかもしか2号の2号車は自由席の喫煙車。禁煙自由席の1号車は半室グリーンのため狭く、混んでいるため、2号車に落ち着くが、何個所からか煙草の煙が上がっている。
新青森を通過。新幹線が新青森に向けて工事中だが、林の中にある片面ホームの駅で、まだこの辺りでは新幹線工事の様子は見られない。
川部手前では一面に田が広がり、後方に岩木山が見えるが、山の輪郭は雲で霞んでいる。弘前到着の車内放送では、五能線の接続列車が本日ホーム変更とのこと。それでも動いてはいるらしい。
弘前で乗客がかなり入れ代わり、差し引きで少し減った。
大鰐温泉を出ると再び山間部に入る。山の間に低い雲が流れる。碇ヶ関付近からまた雨になった。
大館で下車。1番線ホームで改札直結。すぐの接続の花輪線に乗り継ぐ客は忙しく移動している。改札から乗車する人に花輪線の乗客がいて、改札員が列車に声を掛けていた。
駅前の観光案内所で簡単な地図を貰ってから小坂鉄道の踏切へ。確か右手に小坂鉄道大館駅の駅舎があったはずだが見当たらない。
商店街の途中に、昔ながらの第二種踏切(踏切警手が遮断器を上げ下げするタイプ)があるが、かつて林立していた腕木信号器は無い。大館1115発の小坂行貨物列車が通るかと思ってカメラを構えていると、踏切警手が声を掛けてきて、今日は午後も含めて列車は無いと言う。明日は午前の運行があるとのことだが、今日の夜行に乗るので諦める。これでは茂内や小坂に行っても仕方ない。
駅に戻る途中、JR駅寄りの踏切近くに、改築されたと思われる小坂鉄道大館駅を発見。以前と場所は異なるようだが、駅舎内に通票閉塞機も見える。少しすると、踏切も鳴らないのにモーターカーがやってきて、踏切で乗っていた作業員が降りて、交通整理をしながら通していた。
よく見ると、駅の脇にタブレット受器もあった。
小坂鉄道の駅の脇にはJR貨物の貨物集積場もある。フォークリフトで作業をしていた。とりあえず駅に戻って、今後の過ごしかたを検討。陣場駅から送迎車で数分の日景温泉に行くことにする。陣場行のバスもあるが、1300発の普通列車まで待つことにする。
駅待合室のテレビニュースで、秋田県北部で大雨洪水警報が出ているらしい。8時から五能線の一部区間で運転見合わせとのこと。大館では現在曇りだが、今後どうなるか。他のニュースとしては、メキシコ湾岸のハリケーンの影響で同所の油田が休業していることを受け、原油価格が1バレル70ドルを超えたというものがある。年初の50ドル超でも大きなニュースになっただけに急上昇が気になる。
駅周辺を散歩するが、大館の市街地は離れていて、駅付近は寂れている。大館は忠犬ハチ公の生誕地であることから、渋谷と同じハチ公の銅像がある。
日景温泉に電話連絡し、送迎を予約。1247に構内放送。青森行普通列車は大雨の影響で4分遅れとのこと。
改札を通って、ホームにある「ハチ公神社」なるものに参拝。階段を渡って2番線に回る同じホームの反対側3番線には花輪線のディーゼルカーが3両編成で停車している。発車まで50分以上あるが、アイドリング状態。車内の照明のために必要なのだろうか。盛岡寄りの1両は国鉄色のキハ52で、後の2両はキハ58。
ホームには非常通報用の赤色旗が所々の柱にその旨を表示した筒に差してある。首都圏の駅に整備されてきている非常通報ボタンの代わりか。
◎大館 1300→1312 陣場 青森行 普通 701系2両編成 先頭=クモハ701-32
途中の大雨で遅れて到着した上に、発車の際に、乗り損ねた人がいたらしく(ボタン操作が必要なことを知らなかったのか?)、走りかけて停車したため、6分遅れて発車した。大館からワンマン運転だが、運転手の横に作業員が立っている。雨のため線路を警戒しているのだろうか。この辺りは小雨程度。ワンマン列車であり、2駅で下車することもあり、運転席後ろに立つ。運転時刻表によると最高速度は95km/hで、幹線の電車にしては低速。しかしそれでも結構揺れる。
陣場で下車すると、ライトバンが停まっており、それが日景温泉からの送迎車だった。他に客は無く、1人で乗車。国道?を走り、しばらくして日景温泉入り口バス停の所で左折、細い道を上る。入って間もなく、日景温泉500mの表示があったので、バス停からは700m前後か。
日景温泉の鄙びた建物に案内され、さっきライトバンを運転していたご主人がフロントで入浴料金の収受と貴重品預かり。浴室の方角を示される。表示に従って入り組んだ通路を歩き、浴室へ行く。
脱衣室は駐車場に面した窓が開放され、風通しは良い。木造の浴室の天井は高く、その内側はがっしりと骨組みが見え、鄙びたというよりも武骨な感じがする。普通の浴槽と、寝湯なのかとても浅い浴槽がある。
浴室の扉を開けると露天風呂につながっている。男湯と女湯の中間に位置し、内湯と比べれば小さな岩風呂で、5人規模くらいか。若干虫が浮いていたりするが、草津の湯と泉質が似ている湯はさらさらとして快適。先程の小雨とはうって代わって、しばしば晴れ間が見え、日差しが強いのが難点か。時折内湯から入ってくる人もいるが、1人の時が多かった。
脱衣室に戻り、しばらく休憩。涼んでから再び内湯と露天風呂へ。今度は露天風呂が混んでいた。おじさんと若い女性2人連れを中心に、温泉談議が弾み、若干は話しに加わる。
もう一度内湯で暖まってから、脱衣室で涼み、風呂を後にする。まだ列車の時間まで余裕がある。通路途中の自販機で飲み物を買い、少し先でテレビが置いてあったため、そこでニュースなど見ながら休憩。総選挙と郵政民営化の話題。
15時を回り、中年のおばさんと腰の曲がったおばあさんと共に、駅に送ってもらった。乗車も大儀そうなおばあさんを宿のご主人が押し込む。今度は日景温泉の名の入ったワゴン車。酸ケ湯も日景温泉も、乗客数によって車両を使い分けているようだ。
陣場駅で3人とも下車。上りホームへの橋の階段を上り下りするおばあさんが心配で下りホームまで見送るが、杖と手摺りを使って自力で上り下りしていた。下りホームに戻って、やってきた上り電車を撮影。その後、下りが来るまでの間に通過列車があれば撮影しようと思ったが、この間に貨物列車等の通過はなかった。
◎陣場 1552→ 弘前 653M 701系3両編成 最後=クハ700-2
車掌が乗務しており、車内で乗車券を購入。裏が白の薄いロール紙に印字されるタイプの車内券。弘前の1つ手前で急に大勢の高校生が乗車。東奥義塾のうちわを持っている人も見受けられる。何かのスポーツ大会の応援帰りだろうか。
弘前駅は、最近できたらしい新しい駅舎。4階分くらいの高い吹き抜けの2階が、自由通路を挟んで駅コンコースや旅行センター、駅ビルにつながる。2階からは駅正面を見下ろすテラスにも出られる。周囲にビルも並ぶので眺望は良くないが。
◎弘前駅前 1631→1644頃 市役所前 弘前市内循環100円バス 土手町循環 青森22あ・107
駅の観光案内所が1階にあるが、駅前バス乗り場で、100円バスの派手な車体表示が目に付く。弘前城の方へいくことが乗り場の路線図で分かったので、とりあえず乗ってみた。
小振りな車体だが、横4列でリクライニングもする観光仕様のバスである。その代わり通路は狭い。10分毎の運転で、バス停の間隔もかなり短い。
市役所前のすぐ近くが追手門。ここから弘前城公園に入る。職場から挨拶メールが入っていたので、返信をしてから園内を散歩。5年近く前の冬に弘前城を見ており、その時の写真と比べてみよう。この季節は緑が濃い。
こちらは2000年12月の弘前城。 「落雪注意」の看板はあるものの、この日の積雪は少なめでした。 |
門を出るとNHK文化センター。そこでバスを待ち乗車。夕方のラッシュが始まったのか、混雑した道を、弘前駅まで乗車。
あけぼのまで1時間あるので、駅構内と周辺を散歩。夕食場所を考えるが、手頃な所が見当たらず、駅構内の蕎麦店に入る。食券の券売機に、幻の津軽蕎麦と称するものがあり、これにする。店内の客は自分1人。出てきた蕎麦は普通のかけ蕎麦と見た目や味は変わらない白い蕎麦。
食後、駅ビル内を散歩。1階の土産物店でりんごジュース、外のコンビニで車内用の飲料などを購入。改札を通る。
◎弘前 1846→翌658 上野 あけぼの号 上野行 寝台特急2022レ 25系客車8両編成6号車=オハネ24 551 寝台20番ソロ(右側上段)
あけぼのソロは中央に通路があり、左右に個室が並ぶ。テンキー式のロック。ベッドは線路と平行。寝台は折り畳みで、広げると室内階段の半分を覆う。それでもベッドの端に切り込みがあり、ベッドを広げた状態でもドアの開閉が可能。BGM装置は4チャンネルだ、運用は2チャンネル。折り畳み式のテーブルの他、小さな鏡や空調設備、灰皿がある。
弘前を出て程なく検札。車内販売が秋田まで乗車しているらしいことは旅行の前日に書店で見たJTB時刻表9月号の特集記事で見ていたが、検札の際に確認すると、隣の車両まで来ているとのこと。これを待って弁当を購入した。蕎麦を食べて間もないので、すぐには食べずにしばらく休憩。室内の明かりを消すと、頭上に星空が見える。
車内放送では、列車内に食堂や自販機、公衆電話の無い旨と、車内販売が秋田までの乗車であることを時折流している。
秋田では乗務員交代。2105発の筈が、発車チャイムの後なかなか発車せず、無線を持った乗務員がホームを駆け足で行き来している。列車は4分遅れて発車。乗客が線路に物を落としたのが原因とのこと。秋田発車を以て車内放送は休止。翌朝の放送は大宮到着20分前(610頃)からとのこと。
秋田を4分遅れで発車したあと、列車は夜の庄内平野を快走する。尤も、揺れは結構大きい。折り戸式の扉も時折音を立てて揺れる。羽後本荘で同じ階段の向かい側16番に乗客が入る。先刻、乗客が入る前に、こちらの20番から16番を撮影していた。
車内販売で買った弁当を食べる。おばこ弁当950円、鶏肉の切り身がメイン。秋田は比内地鶏の産地。食べ終わるまでの間に、あけぼのは小まめに停車していく。遅れているためか、遊佐など、扉が開いている時間が10秒程度の停車駅もあった。ただし、客車列車の場合、戸締め確認後に車掌から機関車の運転手に無線で発車合図を送るためにタイムラグがあり、車両の停車時間は30秒程度になる。
余目の発車は1、2分遅れ。寝台列車にしては客車の衝撃を厭わない急加速急減速と超短時間停車でかなり無理をして走っているように思われるが、元々この区間には余裕があまり取られていないようだ。日付が変わった後の新津で16分の長時間停車があるので、そこで調整するのだろう。と思っていたら、2311発の鶴岡で定時に回復した。23時を回り、そろそろ寝るためにベッドメイクをする。狭い客室内で荷物をずらしながらシーツを敷く。2320就寝。
平成17年(2005年)8月30日(火)
新津1番線に113定時着。129まで長時間停車を利用して、ホームの自販機で飲み物を購入。反対側のホームから夜の編成写真を撮ろうかとも思ったが、機関車がホームぎりぎりの所に停まっているため不可。
飲料を購入して客室に戻ると、3番線に日本海1号が入るのが見えた。次いで2番線に貨物列車が入る。日本海1号はここで7分停車して128に汽笛一声で発車。1分後の129こちらも深夜ながら汽笛を短く慣らして定時発車した。あけぼのは、この先515着の高崎まで客扱い停車は無い。改めて寝ることにする。
高崎到着で一旦目覚める。定時。
610に朝の車内放送が始まり、現在定刻に運転中で、大宮にあと20分で到着予定とのこと。外は完全に明るくなっている。620の上尾通過時から速度を落として、ゆっくりと大宮に近付く。
大宮をすぐに発車。ホームには通勤客が入り始めているが、まだ余り多くない。さいたま新都心を通過。さいたまスーパーアリーナの構内にジョンレノン博物館が見える。さいたま新都心に移る予定の鉄道博物館は、まだその姿は見えない。着替えて寝台片付けなど、下車準備。
尾久を通過。夢空間車両が見える。
651に一旦信号停車するがすぐに発車。上野駅13番線に到着。最近、上野発の寝台特急4本は全て13番線からの発車となった。そのため、13番線ホームにある待合所「5つ星広場」は、これまで北斗星、カシオペア利用客用だったが、あけぼの、北陸利用客も含めた待合所になり、利用時間も2250までに拡大されている。
あけぼのの推進回送を見送ってからエスカレーターで上がる。最近は駅構内でもスイカ利用可能店舗が増えており、上野はまるごとスイカステーションとしている。蕎麦店の入口にあるスイカ対応機で食券を購入して、ざる蕎麦で朝食。書店も覗いてみようと思ったが、こちらはまだ営業前。
◎上野 737→ 東京 山手線外回り
階段を降りた所に停まっていた6扉車両に乗車。平日の朝なので混んではいるが、まだ立錐の余地はある。車内の液晶パネルでは、秋葉原到着時の乗り換え案内で、6日前に開業したつくばエクスプレスもきちんと表示されていた。
◎東京 804→910 東逗子 久里浜行681S E217系15→11両編成 5号車=サロE217-42
東京駅ではグリーン車も含めて混雑。何とか通路側の席に座る。新橋で後ろの2席続きが空いたので移動。品川でかなりの下車があり、5号車1階は横浜発車時点で2、3人だけになった。この車両は、まだスイカ対応の準備改造は行われていない。
品川や横浜ではホームに人がいっぱいに立っている。それを横目で見ながらゆっくりと東逗子まで乗車。
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