2001年08月 山陰2日目 - ムーンライト山陽、可部線三段峡、雨で一部運休の三江線

快速ムーンライト山陽で広島に到着した2日目は、三段峡へバスで行って列車で戻り、アストラムラインに乗車してから芸備線・三江線経由で山陰地方に入りました。途中、三江線沿線で大雨のため、一部区間はタクシー代行になりました。

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平成13年(2001年)8月9日(木)

◎新大阪 前2359→ 529 広島  ムーンライト山陽 下関行快速9239レ  EF65 1121、 14系4両、(12系6両) 計機関車1両客車10→4両編成 客車4両目4号車=スハフ14 204、指定席4号車5番D席(右窓側)

近くの席でダブりか誤乗かというやりとりがあったのをきっかけに隣の席の人と少し話した。50代後半くらいと思われる女性。山口へ帰るところとのこと。息子さんも旅好きで、東南アジアを一人でよく出掛けるとのこと。

2時にどこかで停車した衝撃で目覚める。何とこんな時間に検札が回ってきた。姫路を出てから岡山で各方向に列車が分割する前に乗り間違いがないかどうか確認するためだろうか。しかし寝ている人も最も多いはずの時間帯であるのに、ちょっと非常識ではないかと思う。新大阪を出てからここまで車掌の巡回がなかったのも変だ。検札の順番が回ってきた時に「珍しい時間に検札をやりますね」と厭味を言ったら、混雑のため、1号車からここまで回るのにここまで時間がかかってしまったとのこと。それはご苦労なこと。

岡山で上りのムーンライトとすれちがうので見ると、どうも高知・松山・山陽それぞれの編成が1号車から始まっているようなので、乗り間違いが起きやすくなっているように思われる。号車番号をそれぞれに分ければ良いのではと思うが。後部編成の切り離しが行われたようだ。しばらく座席で眠る。

5時少し前に起きる。列車は八本松を通過したところで、朝もやの中、「せのはち」の急勾配を下る。瀬野では山側の宅地を結ぶモノレール?らしき軌道が見える。今度乗ってみよう。519あと10分で広島に着く旨の車内放送が流れる。定刻に運行しているようだ。後部に赤いEF67を連結した上り貨物列車とすれちがった。広島に到着。隣の席のおばさんに挨拶して下車。

広電やバスの始発までまだ時間があるので、紙屋町まで歩くことになる。上はTシャツだけになってから荷物を担いで歩き始める。途中方向を誤り、広電白鳥線に沿って白鳥まで行くなどのロスがあり、また紙屋町のバスターミナルの入り口の位置がよく分からず、着いたのはバスの時間の4分前だった。予定では早めに着いて平和記念公園などを散歩するつもりだったが、とてもそのような時間はなかった。


◎広島バスターミナル 625→824 三段峡 三段峡行 広島電鉄バス 広島22く4192

バスターミナルまで急いで来たので汗だく。バスの冷房にあたって涼む。始発からの乗客は3名だったが途中の乗降が多い。区間によっては10人以上乗っているところもあった。クラブ活動なのか、中学生位の制服を着た乗客も時折。

発車後しばらく、運転士はラジオをかけていた。広島県北部は曇り時々雨で降水確率は70%らしい。バスは案外とJR可部線に沿って走る。これならばバスターミナルまで歩かなくても、可部辺りまで電車で来ればよかったか。731飯室のバスターミナルで運転士が一旦営業所に入って報告書らしきものを渡していた。急ぎ足であるところを見るとバスが遅れているのか。そういえば可部の市街地で少し渋滞していた。バスは可部線と川を交差しながら北東へ進む。740頃から雨が降りだした。三段峡はどうしようか。

津浪付近で可部線の2両編成のディーゼルカーが通っていった。加計行533Dのようだ。時刻表上はこのバスの方が列車より4分早い758に加計を通ることになっているが、相当遅れているようだ。その後バスは結構飛ばし、加計(駅から若干離れているようだ)発車は806で、8分遅れで済んだ。

田舎道をさらに進み、終点三段峡には6分遅れの830着。C11の置いてある三段峡駅前だ。バスはすぐに引き返していった。

 

駅舎内は閑散としている。列車の時刻以外は係員もいないようだ。雨も一応止んだようなのでこれから三段峡を歩いてみようか。 入り口の商店で朝食代わりのチョコボールを1箱購入。何粒かつまみながら峡谷に入る。黒淵まで50分くらいなので、手頃そうだ。ただし、少し入ったところに黒淵渡し舟休業の看板。それでも近くの景色を見てこよう。実は以前にも三段峡入り口辺りまで来たことがあるが、その時は歩道が斜めに積もった雪で覆われて、少し入っただけで引き返したのだった。


 途中の切り立った崖や滝、急流など、景色の良い所は点在している。水流は透明感があり、水底の岩が見える。時折立ち止まって撮影しつつ、若干早足で歩く。バスの冷房で冷えていたが、しばらく歩くとまた暑くなってきた。汗がふきでる。黒淵間近で先行していた親子3人連れに追い付いた。


黒淵に9時半近くに着くが、渡し舟だけでなく売店等も休業していて立ち入り禁止だった。入れる所からは黒淵はあまりよく見えない。親子連れはその先にも行くようだが、自分は列車の時間もあるので、ここで引き返すことにした。

ハイキングコースは登り坂下り坂が入り交じるが、やはり戻りは川の流れに沿って下り坂が多い。途中で休憩を入れつつも比較的速い足取りで、1020頃に三段峡入り口まで戻った。そろそろ観光時間帯に入ったせいか、出口付近まで来てようやくすれちがう人が現れ始めた。時折ぱらつくかに見えた雨も完全に止んだようだ。

汗だくのところ、ちょうど三段峡ホテルで日帰り入浴の表示が出ていた。一般500円、可部線利用者は300円とのこと。ここで可部線利用者とは、可部線で来た人であって、可部線で帰る人は含まれないらしい。500円払って入館。地下に降りて浴場へ。渓谷が見渡せる位置にある。汗を流してホテルを後にする。

 


◎三段峡 1100→1227 可部 可部行542D 40系2両編成→単行(加計で後車切り離し)キハ40 2045

駅では窓口が開いていて切符を売っていた。大町までの乗車券を購入。大きな(券売機の短距離切符の3倍以上の)軟券。〇にムのマーク三段峡→950円区間と運賃表示で、「加計駅発行」とある。入挟は三段峡駅の丸いスタンプ。

当初2両編成で空いている後車にいたが途中の加計で後ろ1両を切り離すとのことで、前の車両へ移った。可部線の加計・三段峡間はかつて自動閉塞だったが運転本数の減少のため交換設備を取り払ってスタフ閉塞になっている。加計では「わんぱく号」のサボの入った58系4両編成と交換する。中は小学生の団体で、修学旅行列車か。こちらが切り離しを行っている間に発車していった。


加計からワンマン列車の扱いらしく、テープの車内放送が始まったが、車掌は乗務していて無人駅からの乗客への発券に動き回っている。1両編成になったので混雑してきたが、立客の数と同じ位の空席が点在する。川沿い、崖下の線路は一部で工事が行われているのか、「徐行15」等の表示があった。 


◎可部 1228→1241 大町  広島行758M 105系2両編成先頭=クモハ105-21

可部で1分の乗り換え。同じホームの反対側。今到着した三段峡からの列車や改札に近い後部車両が混雑しているが、先頭車両にはまだ余裕がある。のどかな走りで大町まで乗車。アストラムラインの乗り場とは連絡通路で結ばれている。



◎大町 1250→1308 広域公園前  広域公園前行  6000系?6両編成先頭=6605

  平成6年のアジア大会に合わせて開業した新交通システムで、今回が初乗車。窓口で1日乗車券を購入。(券売機ではバス共通カードで普通乗車券は買えるが、1日乗車券は窓口のみ。)元は取れないが、記念に路線図の付いたカードが手元に残る。10m余りの短い車両が6連で1編成の新交通システム。車両番号の2桁目は本通方から1、2、と続き、広域公園側が6。下2桁は編成番号のようだ。従ってこの編成は先頭から6605、6505、6405、6305、6205、6105となる。各駅ホームドア設置、ATC制御で運転士が運転する。速度計は70km/hまであるが、ATC信号表示は60km/hまで。車内はロングシート。車端部に電光表示板。

終点広域公園前で下車。列車は一旦その先の引き上げ線に入る。駅から少し離れた所にスタジアム等のスポーツ施設が見えるが、ふと立ち寄るような所は駅周辺に見当たらない。


◎広域公園前 1320→1355 本通  本通行  6000系6両編成先頭=6105

ここまで来た時と同じ編成の折り返し。住宅が立ち並ぶが緑も多く残っている中を高架線で通り過ぎていく。大町を過ぎて市の中心部に近付くにつれて高架線よりも高いビルが目立ち始める。白島を過ぎると地下線に入った。走行速度は50km/h未満だが、スピード感がある。終点本通で下車しアストラムライン完乗。

 本通の地下駅から地上に上がり、原爆ドームまで少し回り道してみる。ドームの慰霊碑に目礼しながら通り過ぎ、電停へ。

◎原爆ドーム前 1408→1425頃 広島駅  広島駅行市電 車両番号711 単行

広島市内線の標準運賃は150円だが、原爆ドーム前ないしは本通から広島駅前の区間は120円となっている。この区間に乗車する人は、電停に備え付けの整理券発行機から整理券を取って乗ることになっている。車内は混んでいて立客も多い。乗降による停車時間も長く、接続列車の時間が心配だったが、何とか大丈夫そうだ。


◎広島 1435→1615 三次  三次行1870D  キハ120系2両編成後車=キハ120 324

この区間は車掌が乗務している。広島発車時点では結構混んでいた。しかし下車する人も多少はいて、3駅目の安芸矢口で座れた。その少し先で男子中学生の集団が乗ってきてしばらく騒がしかったが少しずつ下車していき志和口辺りまでにいなくなった。1544向原で上り急行「ちどり」と交換。

普通列車とも交換が多いが、キハ47の2両編成が多く、現在乗車しているような120系にはあまり出会わない。

中国山地の山々が近付いたり離れたり。山の間の田園の間を走行。黒農家は黒または赤茶色の瓦で葺いた大きな家が点在している。

いつのまにか車両後部に新聞の束が積んである。荷物列車が無くなって久しいが、小規模の荷物は請け負っているのだろうか。 もうすぐ三次。軽量のキハ120は程良い加速で飛ばしていく。


朝から飲み物は飲んでいるが、固形物はチョコボールしか食べていなかったので、そろそろ食事をと思うが、駅周辺にはファーストフードどころかコンビニもない。結局駅の売店でカロリーメイトを購入。

 さて、駅の様子がおかしい。周辺で大雨のため、芸備線庄原・備後落合間と三江線三次・口羽間が運転見合わせになっているとのこと。おやおやと思っている間に三次駅前も大雨になった。雷の音も鳴り響く。1640過ぎに備後落合行の代行タクシーが出ることになったようだ。三江線についてもタクシーになる見通し。口羽で運転打ち切りとなった折り返しの列車の乗客がタクシーで三次に向かっているらしいので、そのタクシーが折り返すのだろうか。


◎三次駅 1710頃→1750頃 口羽駅  口羽駅行(460D)列車代行タクシー あさひタクシー4台のうち1台

タクシーは1700過ぎに集まり、1710にあさひタクシー4台に分乗して出発。自分の乗ったタクシーは他に20台男性2名、50歳前後?女性1名。女性は式敷辺りへ向かうとのこと、他は口羽まで。式敷に寄るためある程度三江線に沿って走るが、すれちがい困難な細い道が多い。口羽へ直行する場合はこのような道は通らないそうだ。

狭い速い速度で飛ばすタクシーが度々衝突しそうになって「ご免!」と言って急停車する。その間に運転手氏と乗客で、沿線の話しなどをする。また、本日宿泊予定だったホテルα-1出雲にキャンセルの電話を車中から行った。途中、線路上で乗客を乗せて停車している列車を見掛ける。どの列車だろう?式敷付近で女性を降ろして更に走り、1750に口羽駅着。4台のタクシーの中で1番目に着いた。

口羽駅は小さな駅舎と、運転手詰め所らしき建物がある。ホームに屋根はない。小雨の中、待っていたディーゼルカーに乗車。


◎口羽 1735→2001 江津  江津行460D キハ120 310単行ワンマン

他のタクシーも程なく到着し、それに接続して口羽を1801に発車した。同じタクシーで来た2人も同好の士らしく、同じボックスに座り話し込む。千葉方面に居住する大学2年生で、地理学の専攻らしい。

三次からタクシーの客が揃い、1801発車。26分遅れとの車内放送。しかし、時刻表によると対向列車待ち合わせの時間を長く取っており、これを詰めれば遅れがかなり短縮できそうだ。浜原1833発車、17分遅れに短縮。

石見川本に1904着(14分延着)、1909発定時。暗くなった中、前後を堤防に囲まれた川戸を出て、江津に近付いた。江津3番線定時到着。3人で隣のホーム1番線に乗り換える。


◎江津 2005→2133 松江  アクアライナー 米子行快速3458D キハ127系両編成 後車=キハ126-4

山陰本線島根県部分の高速化に伴いこの夏に登場した新型車両。4人掛けボックスシートが並ぶ。シートピッチは広めに取ってある。



窓周辺の壁と椅子手摺りやひじ置き等に木目調の素材を使い、落ち着いた雰囲気。ただし、頭上の棚が小さいのが気になる。ワンマン運転用の装置や、案内用の電光表示板がある。益田方の車端部に車椅子対応のトイレがある。列車の加速は良いが、エンジン音はそれなりに大きい。Y字ポイントがまだ幾つか残っていると見えて、駅通過時に左右に揺れる。

後部デッキ?から先刻キャンセルの電話をしたホテルα-1出雲に電話したが、すでに満室になってしまっていた。同系列のホテルα-1第2松江に電話したら空いていたので、そこに予約し直した。

様々な話をしてきた2人と別れ、松江で下車。


@宿泊 ホテルα-1第2松江

 〒690-0003島根県松江市朝日町461番地

  0852-26-7800

 外は本格的に雨が降っている。すぐ駅前でも傘が要る。

 駅前のホテルα-1第2松江にチェックイン。414号室に入った。雨も降っているし疲れたので外に食べに行く気もせず、ホテル内の自動販売機でカップ麺を購入して食べた。24時過ぎに消灯。

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