2003年07月19日 京都日帰り - 100系グリーン車乗り比べ(2階席と個室)、梅小路蒸気機関車館

平成15年(2003年)10月のダイヤ改正で東海道新幹線から100系運用が無くなる前に、京都まで日帰りで往復しました。100系に連結されていた2階建グリーン車で、往路は2階席、復路は1階のグリーン個室を利用して、快適に乗り比べることができました。 



平成15年(2003年)7月19日(土) 

 10月のダイヤ改正で、東海道新幹線から100系の運用がなくなる。この車両は、中間2階建車両の1階にグリーン個室がある。JR東海で販売している京の遊々きっぷ(こだまグリーンプラン)では、新横浜から往復19,000円で個室を含むこだまのグリーン車が利用できるので、今のうちに乗っておくことにした。日程の関係で日帰りであり、しかも日程を決めたのが前夜であり、切符はまだ確保していない。最寄りの発売箇所である新横浜まで行って、席が取れればそのまま出掛けることにした。 


 5時半近くに起床。朝刊の1面だけ目を通す。長崎本線特急かもめ46号脱線事故が掲載されている。落石に乗り上げたらしい。 

 家族の運転で逗子駅まで送ってもらう。


◎逗子 616→645 横浜  千葉行506S E217系15両編成 2両目10号車=サハE217-12 

 ボックス正面の人が持っていた神奈川新聞の1面に、池子米軍住宅増設の記事。保土ヶ谷で、サンライズに抜かれる。横浜到着時に、東海道線の小田原行が185系で到着して、サンライズと並んでいた。 


◎横浜 649→ 東神奈川  大宮行  209系10両編成 先頭10号車=クハ209-78 

 思ったよりは空いていて、何とか座れる。 


◎東神奈川 656→704 新横浜  橋本行617K  205系8両編成先頭8号車=クハ205-70 

 こちらも空いていて、余裕で着席。今日から学校も夏休みのようだが、部活に出るらしい大きなバッグを持った生徒等が散見される。 


 新横浜では一旦Suicaで改札を出て、JR東海のみどりの窓口へ行く。ここは、JRカードとエクスプレスカード(JR東海のカード)以外は現金のみの取り扱い。申し込み用紙に記入してしばらく並ぶ。生憎と、7時半のこだま405号のグリーン個室は満室で、1時間後のこだまは個室の連結はないとのこと。ダイヤが変わったのか。しかし、帰りの列車は個室が確保できたので、今回の旅行を実施することにした。窓口で受け取った切符は、行きと帰りのそれぞれが、乗車券、特急券、グリーン券を兼ねている。行きの券は座席番号も記してあるが、帰りの分は個室のためか、指定券だけ別になっている。また、同様に細長い券で、京都観光1日乗車券の引換券も渡された。 

 自宅に電話してから、自動改札を通る。ホームに上がりしばらくすると、臨時の博多行ひかりが到着。これから乗るこだまの4分前だが、ここでの追い抜きではなく、あとからこだまが追い掛けてくるダイヤ。 


◎新横浜 730→1102 京都  こだま405号 新大阪行新幹線405A  100系16両編成9号車=149-101 

 着席前に車掌とすれちがうが、検札を受けたのは新横浜を出てしばらくしてから。若い車掌は「早速ですいません」と腰が低い。 


 指定席は9号車の4B席。2階の左通路側。その右側は、1階通路がせりあがってくる位置のため、座席はなく、高めの台のようになっている。細長い窓がある。通路、座席下ともに絨毯が敷かれている。 

 座席はフットレスト付きで、ひじ掛けが大きめ。イヤフォンジャックがあるが、使用可能なのかどうかは不明。読書灯の設備がある。スイッチは座席ではなく、頭上。座席背面の網篭に、車内誌が2種類差してある。「Wedge」誌は一般向けの内容で、「ひととき」誌は新幹線車内用の編集になっており、いずれも持ち帰り自由。 

 高速ですれちがいや追い越しがあった際に衝撃で揺れるのは他の車両でも起こることだが、加減速時に前後にショックが発生することが多いのが気になった。以前、0系について報道されていたが、車両導入時には編成単位で製造されて性能も均質だったのが、編成間の車両の入れ換えの結果、走行性能に多少の差が生じるためらしいと聞いたことがある。 

 新富士の辺りで右側を見るが、曇天のため富士山は見えない。 

 掛川停車中、通過する500系のぞみを右側の細い窓から撮影。6分の停車時間の間に、さらにもう1本の下り通過列車があった。 

 8号車のカフェテリアに行くが、広い棚には何もなく、カウンターのところには、車内販売を利用されたい旨の掲示がある。速度の電光表示板だけは健在。時速220kmの表示をしている。カフェテリアは車内販売の控室と化していた。そうかと言って、車内販売が頻繁に回ってくる訳でもない。 

 岐阜羽島3分停車の間にホームに降りて、弁当とお茶を購入。岐阜名物ほう葉寿司500円は、朴の葉に包まれた、ちらし寿司を押し寿司にしたようなものだった。 

 岐阜羽島到着前の木曽川の辺りに霧がかかり、幻想的な風景だったが、岐阜羽島発車時には、雨が窓をたたいていた。関ヶ原を越えて米原付近では雨も止み、僅かながら雲に切れ間も見えた。 

 京都に近付き減速。下車準備。 

 改札内で観光地図を探してから出口へ。そして、在来線を下に見ながら烏丸口の巨大な駅ビルへの通路を渡る。駅ビルに入ったところに観光案内所。ここでも地図などを探す。1階へ下りて、地下鉄・バス案内所で、1日乗車券の引き換え。 


◎京都 1134→ 竹田  奈良行急行 1303 

 案内所で貰った地図を見ながら、とりあえず地下鉄に乗って、行程を検討する。 


◎竹田 1144頃→1210頃 国際会館 1606 

 一旦改札を出てすぐ入る。隣のホームから元来た道を折り返す。京都から多くの乗客があり、急に混雑。 

 終点の国際会館で下車。国立京都国際会館への出口まで歩いてみる。思ったよりも通路は長い。地上に出ると、辺りは公園になっていて、地下鉄の出口に不相応に緑が濃い。 

 駅に戻る。地下通路途中の、明かり取りがドーム形をしている。 

◎国際会館 1222→ 北大路  1602 

 北大路まで戻り、バスに乗り換えることにする。 


◎北大路BT 1234→ 金閣寺道 204系統 

 雲がかかっているが、まだ雨にはなっていない。バスで金閣寺に向かう。 

 金閣寺をゆっくりと観光。

 20年程前に一度来ているが、その後に金箔の張り替えが行われており、より鮮やかになっている。時代を反映して、小型ビデオカメラや携帯電話で記念撮影をしている人が散見される。13時半を回ってから金閣を後にする。 


◎金閣寺道 1344→1412 梅小路公園前  205系統 

 金閣寺道バス停には若い案内人がいて、到着するバスを知らせ、行き先の案内、乗客の誘導と発車合図を行っていた。交通局の委託を受けているのか、マニアが勝手に案内しているのか不明。歩き回って暑くなったところ、バスの程よい冷房で涼む。 


 梅小路公園バス停から1つ手前の信号に戻り道路を渡ると梅小路公園。中をしばらく進むと梅小路蒸気機関車館に到着。

平成8年に移築された旧二条駅の駅舎が資料館になっている。ここでは1日に何度かSL列車の小運転が行われる。インターネットからの情報だと1日3回程度で次は15時半だが、先に整理券を手に入れようと思い、乗り場へ行く。すると臨時で14時半の運行があるようなので、整理券を購入して待つ。14時半とはいってもこの時間帯に2往復するらしく、1回目は14時半よりも前に出ていき、しばらくして戻ってきた。今日の機関車はC62 2。除煙板に多少煤けた燕のマークがある。 

 戻ってきた列車から乗客が降りてから一斉に乗車。客車は遊園地のようなトロッコ。係員が各座席横の扉を締めて回ってから最後部に陣取り、汽笛一声とともに推進運転で発車。かなりゆっくりとバック走行する。公園の端を少し行って終点で停車。しばらくの待ち時間にテープの案内放送がある。その間、新幹線や在来線の列車が近くを通り過ぎて行く。その種類は変化に富む。貨物列車も頻繁に通る。 

 今度は前方に走り、乗り場に戻る。往復の所要時間は10分程度か。 



 機関庫の中を散歩。静態保存の車両は自由に見て回れるが、最近復活したB20 10などは、入り口にロープが張られ、中で職員が整備を行っていた。


旧二条駅舎の資料館の中を少し回って、15時半のSL最終運転の案内を聞きながら外に出た。 

 先ほどのバス通りとは逆方向に公園内を進む。C62の走行風景を公園から撮るため、奥へ進む。ちょうど往路の列車が来たところ。ゆっくり走っているので、駆け足で追い付く。折り返し戻ってくるところも撮影。

 



 撮影場所の脇には浅い小川を配置した水遊び広場になっており、家族連れが若干名遊んでいた。 

 東側出口から公園を出て、北上。七条通りで右折して東へ進む。途中、西本願時に寄るが、工事中の様子。更に歩いて、東本願時でしばらく休憩。明治28年に再建されたという2つの巨大なお堂は壮観。多くの観光客が縁側に座って涼んでいる。 


 コンビニに寄りながら京都駅に戻る。


空中散歩道など、駅構内を少し散歩して、新幹線口へ来たのは発車20分前。改札付近に大阪名物ぶたまんのコーナーがあるが、並んでいたので諦める。 

 改札内の土産物屋で自宅と職場への土産を購入。ホームに上がってから弁当を購入。すぐに100系電車が入ってきた。 

◎京都 1717→2049 新横浜  こだま428号 東京行 新幹線428A  100系16両編成  9号車=149-104 指定1階7番個室 

 今回の旅の主目的である100系グリーン個室に乗車。右側(海側)が窓で、山側が通路となっている。室内は思ったよりも広く感じる。

横幅は1.1m余りか。大きなテーブルと、窓下に棚、テーブル上はコレクトコール用の電話機や、時計、ラジオ操作盤(実際に使用可)、室内灯や読書灯のスイッチ、非常ボタン、便所使用知らせ灯、灰皿がある。背面にはハンガー、鏡、ごみ箱。テーブル下にはマガジンラックと足置き台、そして窓向きに固定された椅子は、電動で前後に動いたりリクライニングしたりするソファー。ソファーを倒して足置き台を使えば伸び伸びできる。通路とのドアはガラス窓だが、カーテンもある。難点は窓の位置が座席に比して高いこと。ソファーに寄り掛かった状態では空しか見えない。また、木製のテーブルは少しべたついているような気がした。 

 車内放送によると、カフェテリアは営業していない。米原近くになって車掌が検札に来て、カードキーを渡された。 

 京都で買った弁当を食べてくつろぐ。冷房が効いているが、調整は各個室ではできないようで、長袖シャツを着る。 

 掛川近くから、日が暮れてきた。夏とはいっても午後7時過ぎだ。掛川到着時の車内放送で、静岡県内の東海道在来線が信号機故障のためダイヤが大幅に乱れているとの案内があった。 

 掛川を出てから室内灯を1つ消し、ラジオの音楽を小さな音でかけて、座席を倒して一休み。フルフラットとまでは行かないが、それに近い角度で倒すことができるので、ゆっくりと寝ることもできる。ただし、背後のカーテンが発着時の列車の前後の振動で少しずつ開いてくるので油断ならない。 

 小田原を出発後、椅子を起こして下車準備を始める。快適なグリーン個室だった。10月のダイヤ改正で無くなってしまうのはとても惜しい。 

 新横浜定時到着。ホームから100系こだまを見送る。自宅に電話したり売店を見物したりしながらゆっくりと横浜線ホームに移動。21時で閉店準備をしている店が多い。 


◎新横浜 2110→2119 東神奈川 東神奈川行2018K 205系8両編成 最後8号車=クハ205-81 

 車両によって混んでいるところと空いているところに差があったが、一番後ろの車両は空いていて全員着席。まだ眠いが、寝る間もなく東神奈川に到着。 


◎東神奈川 2123→2126頃 横浜 大船行 209系10両編成最後10号車=209-70 

 後ろの車両の空いた席に座る。 


◎横浜 2130→2201 逗子  久里浜行1929S  E217系15両編成最後11号車=クハE217-19 

 一番後ろのロングシートに腰掛ける。今回の旅行では、バスも含めて全行程着席となった。戸塚から乗ってきた初老のおじさんは飲んでご機嫌なのか、時折歌を歌っている。 

 列車は順調に鎌倉を発車。 


目次へ

コメント