2007年08月 身延線、岳南鉄道
身延線と岳南鉄道(現・岳南電車)に乗車しました。この当時の岳南鉄道は9000系導入前で、旧京王井の頭線3000系から改造の、7000系と8000系で運転されていました。
平成19年(2007年)8月11日(土)
◎東逗子 918→922 逗子 逗子行962S E217系4両編成先頭4号車=クハE217-2008
東逗子の指定席券売機で、八王子・甲府回りの吉原までの乗車券と、八王子から甲府までの自由席特急券を購入。小田原経由と比べて運賃は倍以上かかる。乗車券を購入する時、「普通列車のみ利用」だと経路の選択が限られるが、「特急列車利用」で適当な区間の特急列車を選ぶと甲府回りの乗車券も買える。
逗子での乗換に数分の時間があるため、3日に運用を終了した旧跨線橋を撮影。
◎逗子 930→1000 横浜 千葉行966S E217系15両編成2両目10号車=サハE217-21
ボックス席で横浜まで乗車。到着の頃には満席になる。大船付近の東海道線では上り回送列車がゆっくり通過していた。
◎横浜 1003→1053 八王子 八王子行快速1023K
八王子まで常時混雑していた。運転席後ろに立って過ごす。日差しが強いのか、全面のブラインドがかなり低い位置まで下げられ、運転士はサングラスもかけている。快速電車は時速80~100km程度で進む。快速列車運行開始の頃は、通過駅でも45km/hの分岐制限が多かったが、現在では速度を落とさずに通過していた。
◎八王子 1103→1206 甲府 あずさ13号 松本行特急63M E257系11両編成5号車=モハE256-4
やはり満席で、デッキにも人が多いので、車室の通路に立つ。すぐに高尾を通過して山間部に入る。藤野・上野原間で検札が回ってきた。
トンネルの合間に小さな駅を通過。町や畑は主に左の眼下に広がり、右手は山の壁が多いようだ。この区間の車窓は左側が良い。
猿橋手前で川を渡り、今度は右側の風景が開けてきた。大月で下車する客が多く、ここで右窓側に着席。ホームは、富士急への乗換客で混雑していた。
初狩では右手にスイッチバックの貨物引込線を見ながら坂を上り、勝沼ぶどう郷では左手に広がる町を展望する。いわゆる日本三大車窓の展望と比べると高さが少ないが、見下ろせる平野の広がりは、なかなかなものだ。
甲府で下車。乗換に時間があるので、ここで昼食。駅前に吉野家があったので入った。それなりに客が入っているのだが、店員は厨房を含めて3人しかおらず、客さばきはいまいち。
◎甲府 1247→1348 下部温泉 身延行3730M 313系2両編成ワンマン先頭=クモハ313-3011
立ち客も多いが空席も点在し、前方のロング部分に座る。
1つ目の金手(かねんて)は、中央本線の線路脇に位置する。金手を出てから緩やかに別れ、善光寺でも中央本線の線路が見えた。
南甲府には車庫があり、373系が停泊していた。
各駅で少しずつ下車客がある。ワンマン列車なので、無人駅では運転士が集札している。発車時のみならずドア扱い時にも指差確認を励行している。時折乗る印象では、この点、JR東海の運転士が最も几帳面だ。
鰍沢口からはトンネルが多いのか、運転席後ろのカーテンが下ろされるが、右半分はそのままなので、引き続き前方の景色が見られる。車内は空いてくるが、前方には無人駅でもうじき下車する客が集まってくるので、それなりに人がいる。
山間部に入ってくるが、下車する客の無い駅は無く、利用が根付いていることが窺われる。
下部温泉で下車し、由緒ある岩風呂のある源泉館に行くことにするが、駅前にタクシーがいない。バス停も見当たらないので、緩やかな上り坂を歩いて行く。しばらく上ると温泉街に入る。
駅から15分くらいで源泉館に到着。暑い。有名な岩風呂のある建物にはフロントは無く、鳥居を挟んだ隣の建物が本館で、そちらがフロント。ここで入浴料千円を払う。浴室にはロッカーがないので、ここで財布を預ける。預かり証などは無く、名前を言う。
源泉の建物に入る。源泉の岩風呂は冷泉。岩風呂へ下りる階段の脇に加熱した湯もあり、そちらにも入るが、外が暑かったので冷泉で涼んだ。岩風呂は元々かなり深いそうだが、上に板が敷かれている。一部、岩のままの一角があるが、そこは混んでいたので、板敷き部分で静かに浸かった。
風呂から上がって本館のフロントに回って預けていた財布を受け取る。建物外観の写真を撮って駅に戻ろうとすると、ちょうど駅へ送迎に向かうという源泉館の人に呼び止められ、駅まで乗せてくれた。冷泉で涼んだ後、再び汗をかく必要がなく有り難い。
沿道には大河ドラマ「風林火山」の幟が立ち並んでいるので、来客の影響を聞くと、この旅館は常連客が多いので、あまり変わらないらしい。
◎下部温泉 1507→1518 身延 富士行3734M 313系参両編成先頭=クモハ313-2606
この列車は運転席後ろにワンマン機器が無く、車掌が乗務している。ロングシートだが、3両編成のせいか、ほどよく空いている。
身延で下り列車と上り特急待ち合わせのため27分停車。ここで、後から来る特急に乗換ることにする。この特急は下部温泉にも停車するのだが、料金区間の違いで、特急料金は身延から乗車した方が安いのだ。
15分程の待ち時間に、駅前を眺める。幾つか、土産物店が並んでいる。
◎身延 1533→1625 富士 ふじかわ10号 静岡行特急4010M 373系3両編成先頭=クモハ373-4
ボックス席が空いていたので、そちらに陣取るが、検札にきた車掌によると、3号車の中でもこの区画だけ指定席とのことなので、中側の席の通路側に移動する。
着席してみて気づいたが、テーブルが背面ではなく肘置きに収納されていることや、フットレストがある点で、外の特急車両と異なる。特にフットレストは快適である。
列車は山間のカーブが多い区間をゆっくりと走る。通過駅でも分岐器の制限速度の寛刑でかなり減速している。速達感はないが、窓も広いことだし、緑深い山並みを眺めて過ごすことにする。
富士宮に近づくと急に周囲が開けると同時に家並みが一斉に広がった。富士宮は団体対応のためホームが長くなっている。
富士宮を発車してからは、時折田圃が見えるが、基本的に家並みは途切れない。何時しか複線区間に入り、列車の速度も上がる。高架線に上がって竪堀・柚木を通過すると左手に富士の製紙工場群が見えてきて、富士に到着。
吉原まで1駅乗車。この列車の運転士も、きびきびと指差喚呼を行っている。
吉原で岳南鉄道のホームに移動。片道370円のところ、土日に限り400円の1日フリーきっぷがある。横長の立派な硬券。貨物用の電気機関車がデザインされている。
◎吉原 1645→1706 岳南江尾 岳南江尾行 2両編成ワンマン 先頭=8001
正面2枚窓のステンレス車両で、フロント部分に緑のマスク。元京王井の頭線の車両だろうか。昔懐かしいベルの発車音で発車。1つ目の駅は、15年前に訪問した時は「日産前」だったが、現在「ジャトコ前」に改称されている。
空いた列車は吉原の市街地をゆっくりと進む。本吉原は交換駅だが、行き違いはなかった。
岳南原田は側線も何本かある駅だが、通勤時間帯しか駅員がいない。運転手が集札するが、乗務員室のドアを開けて、車内まで受け取りに出ている。
比奈にも側線が並び、凸型電気機関車を連結した貨物列車や、朽ち果てた旧車両が停まっている。岳南富士岡で上り列車と交換。
向こうの列車も同型のステンレス車だが、正面のマスクは赤である。岳南富士岡には1世代前に走っていた、元東急5000系の車両が留置されているが、既に朽ち始めている。
新幹線の高架をくぐってすぐの岳南江尾駅には、7001単行車両も停まっていた。ここで降りた乗客は僅か3、4名。それが皆、駅で撮影してすぐに折り返す人ばかりだった。
◎岳南江尾 1710→1732 吉原 同編成先頭=8101
無人の駅周辺に特に見所はなさそうなので、すぐの列車で引き返すことにする。
折り返しの乗客が途中の駅で降りて行くが、往路と同じ運転士なので、岳南江尾でフリーきっぷを提示した乗客のきっぷはもう見ない。
岳南江尾からの乗客は4名だったが、その後、少しずつ乗車。それでも吉原で下車したのは20人に満たない。
岳南鉄道の改札前にはJRの自動改札機があるが、券売機はない。その代わり、岳南鉄道の窓口でJRの近距離乗車券も発売している。そこで、柚木までの乗車券を購入。これも今では珍しい硬券である。当然の事ながら自動改札には通せない。改札機には、「裏が白い乗車券は自動改札機には入れずに、そのままお通りください」との表示。
◎吉原 1747→1751 富士 静岡行 211系3両編成先頭=クハ210-5036
富士で家族と合流して翌日は車移動。
コメント