1993年2~3月 南紀 1~3日目 - 有田鉄道、野上電気鉄道
平成5年(1993年)2~3月 鉄研南紀白浜
平成4年度の鉄道研究会追い出し合宿は、和歌山県の白浜で行われました。当時は旅日記を付けていませんでしたが、現地での日程変更や乗車した車両の記録を手書きした行程表が残っていました。これは、その記録と写真、インターネット上の情報を参照しながら、平成30年時点の記憶を基に作成した旅行回顧録です。
合宿は南紀白浜でしたが、当時まだ通票閉塞で急行砂丘がタブレットの通過授受を行っていた因美線にも訪問するプランを組みました。都区内発着の南近畿ワイド周遊券と、大阪市内発着の鳥取・浜村ミニ周遊券を併用する手法を用いています。
往路は岳南鉄道と天竜浜名湖鉄道などに寄り道して大阪で泊まり、早朝の奈良市内を観光してから桜井線・和歌山線経由で和歌山入りしました。そして、白浜合宿の中日に、今はない有田鉄道と野上電気鉄道に乗車しました。
平成5年(1993年)2月22日(月)
◎東逗子
815→913 品川 東京行836S 113系11→15両編成 先頭11号車=クハ111-1115
学外でサークル等の行事をする際には学外行事届を提出する必要があったが、数日前になって、まだ出していないことが分かり、出掛けに大学に寄ることにして、大学事務室で無事に提出した。
◎東京
1040→1211 熱海 アクティ 熱海行快速3755M 215系10両編成先頭1号車=クモハ215-1
昨年デビューしたばかりの215系。この旅行の直前に他大学の鉄道研究会との交流行事で田町電車区を見学したとき、215系の車内見学が目玉だった。
◎熱海1225→1309 吉原 豊橋行2449M
113系4両編成先頭=クハ111-545
◎吉原 1323→1433頃 岳南江尾 岳南江尾行 5000系2両編成先頭=5004
昭和34年東急車両製造の車両
岳南鉄道は片道330円
東急電鉄を走っていた頃は緑色の塗装で「青ガエル」と呼ばれていたが、ここでは赤い塗装になっている。終点の岳南江尾は新幹線のガード下をくぐった先にあり、折り返し待ちの間にも新幹線の通過が撮れた。
◎岳南江尾 1351→1412頃 吉原 吉原行 同編成先頭=5104
◎吉原
1419→1546 掛川 浜松行761M 113系4両編成先頭=クハ111-2035
◎掛川
1555→1757 新所原 新所原行225 TH104単行
左手に時折浜名湖を見ながら進んでいくうちに日が暮れてきた。
◎新所原
1806→1815 豊橋 米原行1525M 111系
◎豊橋 1823→1902 大府 大垣行快速2139M 311系4両編成先頭=クハ310-9
◎大府 1905→1936 武豊 武豊行970D キハ48系2両編成後車=キハ48 3526
すっかり暗くなったなか、武豊線を往復。
◎武豊 1946→2039 金山 名古屋行快速975D 同編成先頭=キハ48 3526
◎金山 2042→2046 名古屋 (中央本線)名古屋行1654M 113系6両編成2両目=モハ112-2041
武豊線からの直通でそのまま名古屋にも行けたが、あえて東海道本線と二重線籍の中央本線部分を走破するため金山で乗り換えた。
◎名古屋
2102→2206 新大阪 ひかり279号 新大阪行 新幹線279A 100系16両編成1号車=123-28
予定より10分後の新幹線になった。
◎新大阪 2214→2219 大阪 姫路行新快速3659M
(宿泊)カプセルイン大阪 素泊まり2,600円
カプセルホテルの周辺は柄が悪く、風俗店が多い。
平成5年(1993年)2月23日(火)
◎大阪
452→514 天王寺 大阪環状線外回り 103系 先頭=クハ103-251
まだ暗い中、外回りの2番列車で天王寺へ。
◎天王寺
526→609 奈良 加茂行704K 221系4両編成 1号車=クハ221-12
奈良に着いてから夜が明けた。
◎奈良駅 637→ 平城宮跡
平城宮までバス移動。
◎平城宮跡 704→ 近鉄奈良
近鉄奈良駅までバスで戻り、そこから興福寺を経て奈良公園まで散歩した。奈良公園では早朝でも鹿の群れが歩き回っていた。奈良公園からは市内循環バスで奈良駅に戻った。
◎奈良 808→912 王寺 (桜井線)王寺行529M 113系4両編成 先頭=クハ111-432
◎王寺
925→1137 和歌山 和歌山行445M 105系2両編成 先頭=クハ105-2
◎和歌山
1143→1149 和歌山市 和歌山市行239M 105系2両編成 先頭=クハ105-4
南紀ワイド周遊券は途中の紀和までなので、紀和から和歌山市まで別途片道140円かかる。
◎和歌山市
1203→1209 和歌山 和歌山行238M
和歌山駅まで戻ってから市内観光。バスで和歌山城へ行き、城に登ったあと、徒歩で和歌山市駅に戻る。
◎和歌山市駅 1425→1530頃 和歌山駅
和歌浦経由のバスで、海岸沿いを大回りする。駅に戻る際には車窓から和歌山城を見上げることができた。
◎和歌山
1541→1656 白浜 スーパーくろしお21号 新宮行特急51M
予定の時間に白浜に着き、バスで移動し、合宿に参加。
鉄研合宿宴会恒例の行程報告を行う。
(鉄研合宿地)ホテル白浜館
平成5年(1993年)2月24日(水)
◎白良浜 628頃→647頃 白浜駅 白浜駅行明光バス
◎白浜 707→759 湯浅 スーパーくろしお2号 新大阪行特急1032M 381系 3号車=モハ381-33
◎湯浅
807→811 藤波 和歌山行340M 165系3両編成後車=クハ165-45
◎藤並
848→900 金屋口 金屋口行 (有田鉄道)キハ58 003単行
富士急行から移籍した古いキハ58が単行で運用されている。塗装は国鉄急行色だが、やや色褪せた上に錆が浮き出ている。
金屋口ホームで記念撮影したが、1両編成に対して長いホームは薄暗く閑散としていた。金屋口駅脇には車庫があり、予備の車両が止まっているが、いずれも乗車してきた003と同様に褪色と錆が出ていた。
◎金屋口 910→922 藤並 藤並行 同車
◎藤並 928→937 蓑島 天王寺行2328M 113系4両編成 先頭=クハ111-5247?
◎蓑島 944→955 湯浅 御坊行335M 113系4両編成先頭=クハ111-7021
(観光)
◎湯浅
1054→1124 海南 天王寺行1346M 113系4両編成先頭=クハ111-7121
◎日方
1135→1205頃 登山口 25号単行
この列車に同乗の鉄研先輩がJR・私鉄を含む日本の鉄道全線完乗を果たすことになった。これに立ち会うため、当初予定から紀勢本線沿線ローカル私鉄の訪問順を変えて、同じ時間の野上電気鉄道に乗車することにした。
こちらは電車だが、有田鉄道の車両よりも更に古く小振りで、車内はロングシート。終点では鉄研会員数人で一足先に下車して、先輩が降り立つところを出迎えて祝った。
◎登山口
→1238 連絡口 日方行
野上電気鉄道はタブレット閉塞を用いていて、重根で通票交換をしていた。相対ホームで、かつては運転士同士で直接タブレットを交換していた写真を雑誌で見た記憶があったが、駅員が介在しない交換が問題視されたらしく、この時は駅員が線路上に降りて上下列車の運転士の間に立ってタブレット交換をしていた。
帰りはJR海南駅に接続する連絡口で下車。連絡口は野上電鉄の起点である日方駅構内の扱いで、後年にWikipediaで調べると連絡口と日方は200mだが、当時撮影した写真で見ると、ホームの端との間は100mも無いように思える。連絡口駅ホームから日方方向に広がる車庫には、運転本数に比べてかなり多い本数の車両が集っている。
◎海南
1250→1404 白浜 くろしお13号 白浜行L特急1043M 381系9両編成
国鉄色オリジナル型の381系で、白浜に戻る。
午後は白浜町内に戻り、奇岩や断崖が連なる海岸などを散策した。
合宿2泊目も、18時からの宴会で中日の行動を報告しあった。
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