1994年2~3月 高松・広島 1日目-急行東海、静岡鉄道、愛知環状、東海交通事業、ムーンライト高知

 

平成623月 鉄研 高松・広島

大学生活最後の合宿は、候補地が絞られず、高松と広島の2か所を大移動する異例の形態で実施されました。四国との往復に四国ワイド周遊券、岡山から広島に飛び出す部分は青春18きっぷを利用しました。初日は急行東海1号から西へ乗り継ぎ、途中で静岡鉄道、愛知環状鉄道、東海交通事業に寄り道しながら大津へ行き、当時は併用軌道だった京阪京津線で京都入り、京都市営地下鉄などに乗車してから、快速ムーンライト高知で四国に向かいました。

この旅行の時期には日誌と乗継記録を別に記録していたものを再編集しています。


 

平成6年(1994年)225日(金)

◎東逗子 728→747 大船 津田沼行770S  11311→15両編成先頭11号車=クハ111-1064(千マリ)

満席のため運転室の後ろの窪みに立つ。運転教習中らしく、確認喚呼の声や雑談が聞こえる。北鎌倉で乗務員室カーテンが開いた際、指導員らしき人は運転手から離れたところに立ち、運転手も速度計を隠しているボール紙を時たま開けてみていたから、技能試験というわけではないらしい。

 

◎大船 753→944 清水 東海1号 静岡行急行301M  1658両編成先頭1号車=クハ165-106(静シス)

大船で6分の接続。横須賀線ホーム東京寄りから東海道線ホーム静岡よりに移動するとすぐに「東海1号」が入線し、乗車する。往復の経路で急行列車の自由席が利用できる周遊券で出掛けるときの定番となっていた急行東海1号で西に向かった。先頭車の混雑率は6070%。確実に着席できるがボックス独占は不可。先行列車に接近しているためか列車は途中で減速。国府津第1場内信号手前では一時ATS警報が鳴る。

国府津から先は快適に飛ばす。真鶴・湯河原間で車内検札あり。熱海より手前だが、JR東海の車掌が乗務している。静岡車掌区(JR東海)では急行「東海」のオレンジカードを販売していると聞いていたが、既に売り切れとのこと。三島を出ると右側に富士山が見えた。快晴のため全景が見える。撮影するには原・東田子の浦間が最適と思われる(吉原付近からは工場の建物に遮られる)が、電線等の障害物がある。富士川橋梁上からの景色も良い。終点に近づくにつれ、下車客が多くなってきた。トイレに行った帰りに数えると、先頭車の乗客は13 14名程度。乗車率は20%程度になった。清水駅で下車。10年以上前に清水港線に乗って以来の利用になる。現在はこの駅にも自動改札が入っていた。 

清水で下車して、静岡鉄道の新清水駅まで約1kmを歩き、10時ちょうどに到着。

 

◎新清水 1004→1025頃 新静岡 新静岡行  10002両編成ワンマン先頭=1005

静鉄では21日から「パサールカード」を導入したらしく、至るところにポスターが出ていた。電車・バス対応で、JRのイオカードのように、直接改札に通すことができる。静岡鉄道に初乗車。運賃は290円。ステンレス車2両編成。

この線は2両編成が頻繁に走っている。全線複線だが敷地は狭く、江ノ電みたいに軒先のような所を走る区間もある。終点新静岡から、市街地を通り抜けてJR静岡駅に行く。

 

◎静岡 1050→1123 金谷 豊橋行2435M  2113両編成先頭=クハ210-5020(静シス)

浜松行きは3両編成のため大混雑で、立ち客が多数。この区間では決して珍しくない光景。用宗の場内信号が赤表示のため、駅手前で1分ほど停車する。金谷で途中下車。大井川鉄道の駅舎(JR駅のすぐ隣)を覗く。特に目ぼしいパンフレット類はないが、沿線のポスターは多い。テレカや記念切符も種類が多い。掲示によると、222日より井川線接岨峡温泉・井川間が線路故障のため運休中とのこと。27日開通見込み。

 

◎金谷 1133→1213 浜松 浜松行795M  2113両編成先頭=クハ210-5037(静シス)

JR駅に戻り、次の浜松行きに乗車。全車ロングシートの電車だが、今度は座れた。

 

◎浜松 1219→1316 岡崎 大垣行快速3129M  1174両編成先頭4号車=クハ117-24

6分の接続で快速に乗り換える際、ホーム売店でうなぎ飯を購入。クロスシートの1174両編成は、発車時は満席に近かったが、うなぎを食べているうちに空いてきて、豊橋発車時には30%程度の乗車率となった。途中、線路状態が悪いのか、脱線でもしたようにガタガタと揺れる区間が数力所あった。岡崎で下車。

岡崎駅は真新しい橋上駅舎に変わっていた。ホームには昇り専用のエスカレーターがあり、駅舎と地上の間にはエレベーターもある。

 

◎岡崎 1326→1439 高蔵寺 高蔵寺行263(電)  3両編成(基2+付1)先頭(付)=301(他は107207

愛知環状鉄道の乗車券は券売機発行の軟券のみ。高蔵寺までの運賃は830円。改札(自動改札)JRと共通(改札内のりかえはスルー)。愛知環状のホームは旧駅舎の脇にある。電車は3両編成(基本2+付属1両のパターン)で、走行音(モーター音)は京急の800形に似ている。車両は3ドア(片開き)でセミクロスシート。愛環の車内補充券はパンチ式だったので、車内で買うべきだった。線路は単線だが軌道は複線分あり、将来の発展を見込んでいる。大部分は高架線で立派な構造だが、無人駅が多く、車掌が切符を集めている。車内は比較的空いている。

 

◎高蔵寺 1440→1448 勝川 名古屋行快速3744M  2114両編成最後=クモハ211-5618(海シン)

高蔵寺駅の中央線への乗換は同じホームの反対側で、予定より1本早い快速に、1分の接続で乗れた。勝川まで行き、東海交通事業に乗換え。

 

◎勝川 1510→1525 枇杷島 枇杷島行126K キハ11-202単行ワンマン(平成5年新潟鉄工)

2年余り前に一部開業し、全線開通してから間もなく1年となる新路線。接続線路が未完成のため、離れたところに東海交通事業の仮設ホームがある。JRの駅から500mほどの高架橋上にあり無人。完全にバスと同じ様なワンマン形式で、駅には券売機もない。車両はJR東海にも使われているキハ11(2つドアセミクロスシート、ワンマン対応)路線は非電化複線で完全高架。将来の発展を見込んだ立派な構造だが、乗客は自分を含めて2名のみ。途中の小田井でその1人が降り、代わりに別の1人が乗ってくる。結局終点の枇杷島まで乗客は2名だけで終わる。

 

◎枇杷島 1530→1541 尾張一宮 大垣行579M  2132両編成先頭=クハ212-5005(海カキ)

枇杷島からの普通列車は2両編成で混雑。

 

◎尾張一宮 1545→1603 大垣 大垣行新快速1145M 3114両編成先頭=クハ310-7(海カキ)

尾張一宮で乗り換えた新快速も立ち客多数。

大垣では次の列車まで少し時間があるため情報収集。このあと新垂井駅の跡を見物するつもりだったが、垂井駅からかなり遠いようなので止め、代わりに関ケ原を見物することに決めた。


◎大垣 1622→1635頃 関ヶ原 米原行快速3133M  1174両編成

関ケ原で下車し、フィルムを入れ換えた後、古戦場に向かう。陸橋で線路を越え、東首塚まで徒歩数分。境内を見て回る。ここは合戦後に検分した首を関ケ原の東西2カ所に集めて葬った内の一つ。東首塚から更に数分の所に、徳川家康最終陣地跡。ここで直接、戦の指示を行い、合戦後には首実検も行われた。関ケ原の決戦地も近くにあるようだが、場所がよく分からなかったため引き返す。 


◎関ヶ原 1735→1756 米原 米原行快速3135M  1174両編成2号車=モハ116-48(海カキ)

米原行きに再び乗車。久しぶりに座れた。

帰りには急行きたぐにを彦根で下車して東海道線上り始発までに米原へ移動することを検討していたので、まずは米原で下車して駅周辺を眺めた。在来線口で、深夜に営業していそうな店を探したが1つもない。新幹線口では遠くにコンビニらしき明かりが見えたが確認はできない。

 

◎米原 1822→1827 彦根 姫路行新快速3641M 2218両編成6号車=サハ221-76

彦根でも下車し、駅前を散歩。こちらの方が店ははるかに多いが、深夜になるとどうだか分からない。電話帳でみると、彦根・長浜両市にそれぞれ10軒余り、米原町に1軒のコンビニがあるが、営業時間は不明。

 

◎彦根 1900→1945 大津 たかやま 大阪行急行4712D キハ584両編成4号車=キハ58 6001(京ムコ)

彦根駅前でビッグマックを買って急行「たかやま」に持ち込んで食べた。急行利用特典を活用して、数少ない急行で移動した。この区間を走る唯一のディーゼル列車だ。途中で検札あり。快速用の221系電車と違い、ディーゼル車のため音がうるさいが、車内は落ちついた感じ。座席は簡易リクライニングシートで、乗車率は40%弱と推定される。走行音を除けば快適で、座席の下が空いているため、足を伸ばすこともできる。

 

大津で下車して京阪電車の浜大津まで歩く(1km)。京阪にはJR駅にもっと近い駅もあるが、京津線に起点から乗るため、少し遠くまで歩いた。思ったほど大した距離ではなく、10 15分で着く。

 

◎浜大津 2015→2025頃 四宮 四宮行 7002両編成先頭=707

列車を一本見送って、先に出発する電車を撮影してから、浜大津駅で切符を買う。京阪本線への通し切符も買え、四条まで310円だった。既に日は暮れていたが、路面型の電車で逢坂山の峠を越えた。

 

◎四宮 2027→2043頃 京津三条 京津三条行 802両編成 先頭=87

ちょうど来た電車は途中の四宮のりかえ。京津線は路面電車に近い性格の路線で、発車時にはチンチンとベルを鳴らす。線路も専用軌道と(道路との)併用軌道を交互に走る。専用区間ではかなり飛ばす。四宮で乗り換えた後も同様。併用区間の駅では安全地帯の無いところが多く、ドアが開くと同時に出るステップを使って、直接車道から乗り降りしている。停車時にアナウンスで注意していた。

 

◎三条 2050→2051 京阪四条 淀屋橋行特急 80007両編成5号車=8552

京都三条で本線(地下駅)に乗り換え、特急に一駅だけ乗る。隣の車両ではTV放映中で、地下区間にも関わらずよく映っていた。京阪四条で下車して地上に出て、四条大橋を渡ったところが京阪の河原町。

 

◎河原町 2102→2103 烏丸 大阪梅田行急行 80008両編成6両目=8883

阪急の急行に一駅だけ乗車。

 

◎四条 2115→2125頃 北山 北山行 地下鉄 10006両編成 先頭=1816(京都市交通局)

京都の地下鉄は運転本数が少ないらしく、四条ではしばらく待たされた。京都市営地下鉄に初乗車。京都市交通局の車両だった。(他に近鉄の電車が乗り入れている)。終点の北山まで行って折り返した。

 

◎北山 2134→2155頃 竹田 新田辺行? 地下鉄 同編成先頭=1116

同じ編成で折り返して近鉄線と接続する竹田まで乗車。ATC装備の近代路線だが、発車時の車掌から運転士への合図は、市電みたいにチンチンとベルを鳴らす。

 

◎竹田 2200→2206頃 京都(近鉄) 京都行 4両編成最後=8103

僅かな区間だが近鉄に初乗車。近鉄電車も京都市営地下鉄と同様に発車時にベルを2回鳴らす。近鉄普通電車でようやく京都駅に着く。

連絡通路を使って烏丸口へ出て、みどりの窓口を探す。駅構内は工事中。烏丸口正面のみどりの窓口で、鉄研先輩を発見。客が居なくなったところを見計らって会いに行く。窓口は閉店間際で来客は少ないが、変な客が多いと嘆いていた。指定券の窓口なのに宿を探しに来た客、時間を勘違いして1時間以上前に出た列車の切符を買いに来た客などが居たという。結局30分くらい窓口近くにいた。挨拶をしてから改札を通ると、予定より早くムーンライト高知が入線している。

 

◎京都 2325→521 阿波池田 ムーンライト高知 高知行快速9239→8221 12系客車2両編成2号車=オロ12 9(1号車=スロフ12 3)機関車=岡山までEF65 1129、岡山からDE10 1138

ムーンライト高知には3年前の宇和島合宿に行く際も利用している。その時と同様にカーペット車だった。先輩との話にも出ていたが、何故か今日は2両編成(普段は3両で、更に2両増結する日もある)。機関車1台に客車はたった2両というのはなかなか贅沢な編成。

車内放送によると列車は満席とのことだが、京都発車時はがらがら。しかし自分のいるボックスには3人が入っている。暖房が暑すぎるとかで車掌は恐縮していた。暖房を1段下げたそうで、それでも暑ければ切るとのこと。定刻に発車。客車が少ないからかなり速いように感じる。車掌は客を席まで案内したり暖房の調子を聞いたり、丁寧に気配りで、好感が持てる。

2日目へ進む

目次へ


コメント