2006年2月 除雪列車を追って新潟へ 2日目 - 除雪列車を探して只見線と上越線
高崎で30分近い停車。その間に普通列車と急行能登が同じホームの反対側から先行。ホームには写真撮影者3人くらい。急行能登は、今や珍しくなった国鉄色のボンネット車両。
停車時間中にムーンライトの各車両の混み具合を見て回ると、先頭の6号車レディースカーが最も混んでいて、概ね40%の乗車率。対して5号車の喫煙車両は乗客無し。他は10~20%程度。1号車の半室普通車は、高崎で乗客が1人入れ代わったが、3人のまま。
高崎を定時に発車。こんな時間でも駅員がしっかりとホームを確認している。
水上に2分間運転停車して、207発車。線路には雪が残っている。駅舎の事務室は煌々と明るく、複数の駅員が見える。
湯檜曽、土合と人気の無いトンネル駅を通過。時期に越後湯沢で運転停車。上り急行能登が見える。244発車。ホームの端には雪が高く積まれている。
寝ている間に小出は過ぎてしまったようだ。
長岡到着。停車時間が長いので、到着してからゆっくりと下車準備。
長岡駅近くのコンビニで少し時間つぶししてから駅の待合室へ。1時間位休んでから、ホームに下りて、トワイライトエクスプレス撮影。
◎長岡 543→617 小出 越後中里行1722M 115系3両編成 先頭=クハ115-1059
535を回って5番線に入る。車内は暖かい。線路の周囲は雪の壁。小出近くでようやく辺りが薄明るくなってきた。
小出で停車中のラッセル車を撮影。この後は長岡へ回送のようだ。上越線との間には雪の壁ができていて、上越線ホームからは車両の上部が少し見えるだけ。ディーゼル音だけが響いている。
只見線一部列車運休の掲示。小出発1317と1755、大白川発928と1848が運休である。大白川から会津川口まではしばらく前から運休が続いている。
◎小出 640→741 穴沢 南越後観光バス 長岡200か126
ネットで調べた時刻よりも5分早まっている。小出駅からの乗客は僅か2名。運賃表が、厚紙を自動でめくる方式で珍しい。
車道は完全に除雪されているが、除雪された雪の壁が両脇に連なっている。雪山の高さは3mを超えるところもある。線路が並行していても、橋や分岐道路からしか見えない。車庫などは、雪の重さに耐えるためか、円筒形のトンネルのような形状が目立つ。
貫木(つらぎ)経由のバスは、上条駅前を出ると一旦左方向に分岐して奥へ入る。貫木で5分位停車して小休止。上条まで戻って入広瀬へ向かう。途中、除雪車両ともすれ違う。上条から入広瀬への峠は地図で見る印象以上に坂が続き、スノーシェッドで覆われている。穴沢で下車。バス待合所で時刻表と地図を確認。その後、穴沢寺前を通って、国道が線路をオーバークロスする地点の下見をしつつ、入広瀬駅へ向かう。途中の道は3m近い雪の壁で両脇を囲まれたところもある。
入広瀬駅は、運営が地元に委託され、雪国資料館を併設している。駅に入ったところのストーブで暖まる。奥の部屋で縄を打つ音がするので見に行くと、昔の農家の内部が再現されていて、縄を打っていたおじさんが藁靴等を手に、色々と説明してくれた。更に、駅の裏に本物の古民家を保存しているものがあり、中を見せてくれた。一昨年の中越地震では、内部の展示品は散乱したものの、建物本体は無事だったとのこと。外観と比べて内部は広い印象。
駅構内では、数人の作業員が除雪をしている。除雪も地元が委託を受けている。やがて車庫にいた除雪モーターカーが出てきて、小出方面に向かって行った。
携帯で只見線情報掲示板を確認したところ、小出から浦佐方面にDD14が回送されていったとの情報。しかし行き先は不明。ちょうど入広瀬940の列車代行バスが出るところで、乗ろうかどうか迷ったが、切符を買う時間もないので、見送り。もうしばらく展示品を見てから、市役所総合支所(旧入広瀬村役場)に行き、そこから市営の通学福祉バスに乗ることにした。
乗り場は役所の前。総合庁舎の建物は4階建。1階は郵便局、2階が役所の入り口。頑丈そうな造りだ。
◎入広瀬庁舎前 1030→1045 大白川駅前 魚沼市通学福祉バス 長岡200さ554(白ナンバー)
2方向のマイクロバスが同時に発車。大白川行は乗客1名で、来訪目的を話すと、時折県外ナンバーの車がたくさん来るという。途中おばさんが1人乗車してくると、運転手はそのおばさんとも会話。途中の道では、除雪作業による片側通行区間もある。
大白川の駅前で下車。運賃は1乗車一律200円。ここはJRの駅員がいる駅。今日の特雪運行は無いとのこと。駅舎の2階に蕎麦店がある筈だが、2階への階段は閉鎖されている。駅の入り口には、11月末で今年の営業は終了との掲示。冬季休業のようだ。大白川での撮影の合間に蕎麦を食べようとも思っていたが、当てが外れた。
小雨の中、小出方向に早足で歩き、撮影できそうな場所を探す。駅から5分近くの、短い橋梁の部分と、もう少し先の遠方信号機付近で、道路の雪壁が低くなっていて撮影可能。それを確認して、急ぎ足で大白川駅前に戻る。ちょうどバスの時刻に戻ったがバスは、まだ来ない。バスは3分程遅れて到着。
◎大白川駅前 1103→1115頃 穴沢 入広瀬総合庁舎行 通学福祉バス 車両番号同じ
帰りのバスは貸し切り状態。運転手が所々、撮影者が訪れる場所を紹介してくれる。車で来る人は脚立なども持参で、雪壁も登るらしい。穴沢のバス待合所で下車。
小出までのバスまで時間があるため、少し大白川寄りのコンビニまで戻り、パンを購入して待合所で食べる。
◎穴沢 1148→1232 小出駅 小出駅行 南越後観光バス
浦佐方向に向かったというDD14を追うために、小出に戻る。小出付近の商店街では、雪を筒状に固めたものが店舗毎に並んでいる。この地域の雪だるまに準じるものか?
小出に到着して、とりあえず駅舎に入る。
◎小出 1309→1351 越後湯沢 越後湯沢行1734M 115系3両編成先頭=クハ115ー1245
掲示板の書き込みにあったDD14は今どこにいるのか?浦佐側に跨線橋があったので上り、上下線路の状況を見るが、ロータリーが入った状況かどうか見て分からない。長岡方に行ってしまったのか、逆に越後湯沢方面で作業をしているのか?跨線橋から眺めると、小出駅ホームに何やら作業車両らしきものが見えるので、駅に戻ると、排雪モーターカーだった。
結局、越後湯沢方面に行くこととする。途中で特雪DD14とすれちがったら最寄りの駅で下車して列車かタクシーで引き返すこととし、とりあえず六日町まで400円区間を券売機で買った。
先頭車両に乗車し、運転席後ろや座席から前方や側面を注視する。モーターカーには出会うが、特雪が見当たらないまま終点の越後湯沢に到着。今日の雨で少しは低くなったかも知れないが、それでも雪の壁は高い。石打・越後湯沢間では落雪のおそれありのため40km/hの徐行運転。そのため到着4分遅れ。
水上方面の接続は1時間以上ない。入広瀬の宿に入るためには越後湯沢1516発で引き返す必要があるので、この付近で様子を見ることにした。改札内の駅蕎麦スタンドで、舞茸天蕎麦470円で遅目の昼食。
暖まってから改札で乗り越し精算をして駅を出て、越後中里方のNASPAニューオータニホテル近くの跨線橋を目指す。途中の踏切では、モーターカーが下り線逆走で越後中里方へ向かうところだった。車道や歩道は概ね除雪されている。
ただし、橋の途中にある歩行者用の階段は雪で埋まり登れない。少し迂回して車道と同じ坂を登る。坂の登り口は、新幹線大清水トンネル出口の下だった。越後中里方の遠方の下り線にモーターカーが停車して、その周りで数人の作業員が線路脇の雪を掻き落としているようだ。300mmのズームでもまだ遠いが、しばらく観察。1450過ぎにモーターカーは、ロータリー装置で雪を飛ばしながら越後中里方面へ去って行き、作業員は徒歩で越後湯沢駅方面に戻って行った。
駅に戻り、入広瀬までの乗車券を券売機で購入。
◎越後湯沢 1516→1600 小出 長岡行1741M 115系3両編成先頭=クモハ115-1025
塩沢から帰宅する高校生で混雑するが、座れない程ではない。ほくほく線の列車は通るが、特雪は見かけなかった。
◎小出 1608→1643 入広瀬 会津若松行434D(大白川打ち切り) 2両編成 先頭=キハ40 578
先頭車両はロングシート。帰宅する高校生で各車とも20人位乗っているようだ。
出発時のカーブで、窓が雪の壁をこする。線路の両脇に雪の壁が続く。高校生等は越後広瀬などで次々と下車し、先頭車両は上条で貸し切りになった。(後ろのクロスシート車両にはもっと乗客がいる。)
入広瀬で下車するが、宿に入る前に、朝見た大白川方の跨線橋で、折り返しの小出行を撮影することにした。その時間を考慮して、宿に17時半到着予定の旨を電話する。橋の上で構図を決める。列車は定刻に戻ってきたが、10分余り待つ間に日が落ち始め、シャッター速度が落ちてしまった。少しぶれたかも知れない。
徒歩で宿に入る。夕食は18時半と考えていたが、隣接する温泉施設ドリームタウンの宿泊者無料券があり、入場は19時までのため、夕食を19時にして、夕食前に行ってみることにした。
露天風呂は故障中とのことだが、プールもある。一応水着等も持参してきてある。温泉に入って、少し泳いでからまた少し温泉に入る。2階の温泉は気泡湯や寝湯など、多岐に渡る。洗い場など一部は少し階段を上がり、中2階といった感じ。プールは別の階段から2階へ。水着脱水機があるが、更衣室よりもプール側。プールは空いていることを予想していたが、水泳教室で半分以上のコースを使っていて、たくさんの小学生が整然と泳いでいる。短時間だが久し振りに泳ぎ、そのうち、50mを2回、タイムを計って泳いだが、65~66秒で、小学生の頃の60秒弱よりもスピードが落ちている。
1階にフロントと売店。3階にプール観覧室とトレーニングマシーン。2階に休憩室があるが、広間、仮眠室を備え、本格的。施設は充実しているが、今回は使えなかった露天風呂が道路を挟んだ別棟で一旦着替える必要があることと、階段の多さ、動線が入り組んでいる印象がある。
19時から夕食のため、急いで宿に戻る。程なく夕食の準備ができている旨の電話が入る。1階食堂は貸し切り状態。他に宿泊客はいるのだろうか。
旧入広瀬村は「山菜共和国」を標榜していただけあり、食卓の中央に山菜の皿があるのが特徴。食前酒にまたたび酒が付くのも珍しい。普通の旅館程派手な内容ではないが、それでも量は多い。40分余りかけて食べ、部屋に戻る。10疂間で、壁の一部がコンクリートそのままとしているのが特徴。
テレビを見ながら食休みをするが、眠くなり、しばらく横になる。風呂は23時までなので、22時過ぎに風呂へ。貸し切り状態。
部屋に戻る。只見線掲示板のその後の情報によると、本日の特雪は浦佐から長岡までだったらしい。惜しい。旅日記を少しまとめたが24時半を回ったので、寝ることにする。
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