2006年09月 北海道 5日目 - 夕張石炭の歴史村と札幌市内

 この日は岩見沢を出て夕張に行き、石炭の歴史村を見学しました。夕張市はこの訪問の少し前に深刻な財政状況を発表して翌年から財政再建団体になり、石勝線夕張支線も平成31年(2018年)に廃線となってしまいましたが、この当時は石炭の歴史村も全面営業、夕張支線も毎日9往復運行されていました。

午後は札幌へ移動して札幌市交通局の未乗区間を乗り通しました。

4日目後半

平成18年(2006年)9月11日(月)

 6時に起床。カロリーメイトで朝食をとりつつゆっくりと準備をしていて、結構ぎりぎりの時間になった。6時半にチェックアウト。岩見沢駅へ歩く。岩見沢のバスターミナルは、駅の横にあった。

◎岩見沢駅前ターミナル 643→759 鹿の谷駅前 夕張石炭の歴史村行 北海道中央バス  札幌200か・937

 バスターミナルには各方面への券売機がある。一応の目的地は終点の石炭の歴史村だが、開館の1時間以上前に到着してしまう。この間の過ごしかたが未検討だった。そのため、途中で下車するかどうか乗ってから決めることにして、事前に切符は買わずに乗ることにする。

 岩見沢のバスターミナルは大きく、櫛型ホーム状にバスが頭を突っ込む形の乗り場が8番線まである。一番奥の8番線から乗車。若干の先客がいる。観光型の大型バス。

 片側2車線の空いた通りを定速50km/hで巡行。途中の停留所では頻繁に乗降がある。岩見沢から夕張へのバスは1日1往復しかないが、地元に根付いている路線のようだ。運転席後ろの席に座っていると、運転席にある詳細な時刻表が見える。室蘭本線や夕張線の駅を通る時刻と、列車の時刻を見比べて、夕張の1駅手前である鹿の谷で下車することに決めた。運転席には無線が頻繁に入り、どこかの接続の確認や、苫小牧での故障車の発生など、広範囲の情報が入っている。

 栗沢駅付近には、倉庫や簡易郵便局など、煉瓦造の由緒ありげな建物が点在している。

 栗山駅は、駅と一体化したデザインの立派な駐輪場がある。また、交流センターのような建物が隣接している。

 栗山を過ぎると片側1車線の道道3号札幌・夕張線に入り、徐々に登り勾配になる。夕張の各種観光施設の案内板が目に付く。752に市町境を越え、夕張市内に入る。山道に入ったが、夕張トンネルを抜けると町並みが開けてきた。

 栗山町内までは一定の乗客があったが、いつしか減り、鹿の谷手前の夕張テニスで1人下車すると、貸し切り状態になる。道は空いていたのに何故か4分程遅れていた。

 鹿の谷駅は、駅前バス停から200mくらい入った所にある。バス停のある角には、郵便局と公衆トイレがある。

◎鹿の谷 813→816 夕張  夕張行 2623D キハ40 1701単行ワンマン

 少し時間があると思い無人の待合室にいたが、列車が早めに入ってきたので乗車。車内は混んでいて、次が終点なので、そのまま運転士後ろに立つ。運転席の時刻表では鹿の谷813.00着813.30発だが、入ってきたのは811。そのためしばらく時間調整で停車していた。


 夕張に到着したが、石炭の歴史村は9時半からの営業であり、隣接するホテルに併設しているは10時からで時間が余るので、折り返し列車を近くの踏切付近で撮影。


その後、石炭の歴史村まで歩こうかと思っていたところ、郵便局前バス停にもうじきバスが来ることが分かり、少し待つことにした。


◎夕張郵便局 838→848 石炭の歴史村  石炭の歴史村行  夕鉄バス 札幌22か1565

 車内は高校生で混んでいたが、夕張市役所前で全員下車して乗客2名になる。高校生たちは皆下車時に運転士に「ありがとうございました」と声を掛け礼儀正しい。もう1人の乗客もしばらくして下車し、終点では1人だった。

 営業時間前のため、周辺はまだ閑散としている。ここは各施設の入館・利用毎の課金(セット券あり)で、入園料は無い。ゲートが閉まっている訳でもないので、敷地や公道を行き来しつつ奥に進む。


 橋の上から石炭の歴史村を撮影。この辺りは昭和60年まで国鉄夕張線が乗り入れていた場所で、現在遊園地になっている辺りが元の夕張駅があった位置のようだ。その後の2度の移転で、現在の夕張駅は2km程手前になっている。遊園地の奥に廃坑らしき口がある。


 9時半に近付き、石炭博物館に入る。石炭の生成される過程から始まって、時代毎の掘削道具や炭鉱労働者の生活スタイルが展示されている。

 企画展として、大夕張と大夕張鉄道に関する写真展とビデオ放映等をしている。じっくりと見たのでだいぶ時間が過ぎた。


入館当初は他に見学者がいなかったが、やがて来館者が増えてきていた。展示室を抜け、売店がある。書籍、DVDに混じって売っていた石炭1片50円を購入。

 売店の裏からエレベーターで地下に下りる。実際に使っていた坑道の一部を利用した体験坑道で、各時代の道具が人形とともに再現されている。この坑道は昭和天皇を始めとする皇室による視察も何度か行われていて、その際の写真が展示されている。


 少し進むと、稼働式の機械の展示があり、そこには係員が待っていて、電灯付ヘルメットを渡される。


充電池を別途首から下げるようになっている。ここからの構内はさらに暗く、ヘルメットの電灯で照らしながら前進するので、炭鉱の雰囲気を味わうことができる。

春から秋にかけての休日にはガイド付きのツアーがあるが、今日は平日なのでツアーは無い。しかし、たまたま追い付いてきた数人のグループには炭鉱経験者がいて、同行者に色々と説明しているのが聞こえたので参考になった。

 階段での上下を繰り返しながら、出口に着く。出たところに石炭の露頭があり、北海道の史跡になっている。炭鉱生活館前のテントでヘルメットの返却。入館料は800円だったが、それだけの内容はあったと思う。



 だいぶ時間が遅くなってしまったが、軽便鉄道でSL館に向かう。軽便鉄道はSL型の小型DLが前後に付いているプッシュプル式。

 SL館に着くと、まず受付のモニターで夕張鉄道のビデオの放映があった。受付を過ぎて展示スペースの入り口には木の改札、明日萌の駅名板、連続テレビ小説すずらんの登場人物のイラストパネルがある。

中に入ると、大夕張鉄道で使われていたSL2両と客車1両が展示され、他に模型や様々な鉄道部品が所狭しと並べられている。無造作に置いてあるという印象。SLの1台は、汽笛を鳴らすことができる。


 ゆっくりと見たかったが、時間も迫っているので、急いでゲートに戻る。


◎石炭の歴史村 1215→1222頃 レースイリゾート 清稜町行 夕鉄バス 札幌22か1564

 ゲート付近にはタクシーの姿は見られなかったが、バスが停まっていて、時刻表を見ると発車まであと5分くらい。これならば列車に接続する。時間になって控室から運転手が出てきて発車。

 夕張駅前では、記念撮影をしている人が多く、2組からシャッターを頼まれる。これに応じるとともに、自分もシャッターを押してもらった。


◎夕張 1230→1252 新夕張 千歳行2632D  キハ40 1771単行ワンマン

 下校する高校生で混雑。他人がいるとまだ空きのあるボックスにもなかなか座らない人が多いが、特に高校生は全国的にその風習が顕著。2ボックスに別れていた女子高生のグループが、混んで来たのを見て1ボックスに集合し、何と1ボックス7人掛けをしていた。4人ボックスの2人席に3人ずつ座り、更に1人がひざの上に座っており、本人達はなかなか楽しそうだ。鹿の谷で乗ってきた親子連れの子供とも遊んでいた。通学生たちは清水沢以降順次下車して、車内は静かになった。

 新夕張では後から来る特急が先行するので乗り換えることにする。特急到着まで10分あるので駅前を散歩。新夕張の駅舎内では売店営業中。ペットの茶を1本購入。



◎新夕張 1302→1353 新札幌  スーパーとかち6号 札幌行 特急36D キハ283系5両編成 2両目4号車=キハ282-111

 車内は30%程度の乗車。右窓側の席に座るが、窓は水蒸気で曇っている。間もなく車内販売が回ってくるが、弁当は売り切れ。

 追分から南千歳の間は、石勝線開通時の新規開業区間のためか、途中の駅が無く、信号所のみである。千歳に近いのに林と草原が広がっている。飛行機で千歳に降り立った旅行者が南千歳帯広・釧路方面への列車に乗ると最初の区間であり、旅行者が「北海道に来た」という気分に手軽に浸れる車窓である。

 南千歳からは町の風景が増えてくるが、一面の市街地ではなく、緑も結構見られる。

◎新札幌 1357→1411 苗穂  手稲行1771M  731系3両編成 最後=クハ731-110

 新札幌は、高架上の片面ホーム向かい合わせの2面2線の配置。スーパーとかちを降りた同じホームでの乗り換え。片側3ドアでデッキ無しのロングシート。北海道の鉄道ではまだ馴染みが薄い形態。上りトワイライト・エクスプレスと擦れ違った。

 白石で快速エアポート通過待ち。函館本線の普通列車にも先行されるが、そのまま乗車。


 運転所のある苗穂には、鉄道部品の店「からまつ」がある。駅正面から道を渡り、右正面のビルの3階が苗穂駅前店、少し左手のビルの2階が苗穂本店で、いずれも駅から2分以内の距離。駅前店はきっぷや書籍中心、本店は部品や制服中心。両方見て回るが、価格は結構高い。とりあえず欲しいものが見付からなかったので、何も買わなかった。


◎苗穂 1447→1451 札幌  ほしみ行1775M 721系3両編成最後=クハ721-3017

 1駅だけの乗車のため、後部デッキに立つ。後方に見える苗穂運転所は、引き込み線に281系か283系が停まっていて、少し奥にはブルートレインも見える。


 改札内のロッカーにリュックを預けて昼食へ。地下街パセオの寿司店「孝四郎鮨」で上寿司を食べる。

メニューでは寿司ネタの他に、お吸い物付きとだけ記載があったが、食後にデザートのサービスがあった。空いている時間だったからか?

 食後、さっぽろ駅の地下道を南下し、途中で地上に出て大通りへ。

大通公園の噴水に日差しが当たって輝いている。大通公園を過ぎて更に2本目の通りに市電の西四丁目電停がある。

◎西四丁目 1556頃→1640頃 すすきの  すすきの行 市電 255単行ワンマン

 最初は混んでいた。札幌市交通局では、携帯電話について、マナーモードではなく電源切をしきりに呼び掛けている。混んでいることだし、電源を切ることにする。車内は少しずつ空き、8駅目の西線14条で着席。

 電車事業所前で乗務員交代。ここを出ると2回目の左折。なお、ここを右折する線があり、車庫へ通じているようだ。札幌市電は専用軌道の区間は無く、すべて路上の併用軌道。札幌中心部の道路は碁盤目状のため、曲がる時は直角に曲がる。

 空は晴れていて、西日が強く入る。終点すすきのに到着。電車を撮るが、逆光。


◎すすきの 1651→1705 真駒内  真駒内行 5000系6両編成先頭=5116

 1つ目の中島公園から着席。この電車も窓を開けているので、風が入る。平岸を出ると、電車は地上区間に入った。しかし、極寒地札幌の地下鉄は、地上区間もシェルターに囲まれていて、外の景色は電車の窓とシェルターの窓を通しての眺めである。ちょうど西日が入り、眩しい。

 自衛隊前からは車庫が分岐していた。

 1705真駒内到着。真駒内到着を以て北海道の鉄道を全線完乗したことになる。

 なお、市電からの乗継にあたっては、乗継運賃が適用される。現金の場合は市電下車時に申し出るように掲示してあったが、カードの場合は、自動的に適用されるようだ。カードの残額と駅の運賃表を比べると、乗継運賃適用で80円安かった。

 駅前に札幌オリンピックのモニュメント。セイコーの提供らしく、同大会での金メダリスト名と、この記録がセイコーの時計で記録された旨の銘板がある。



◎真駒内 1716→1732 大通  麻生行 3000系8両編成先頭=3804

 真駒内でも到着した電車は一旦引き上げ線に入ってから折り返して来る。先頭車に乗車。他の車両よりは空いている。


◎大通 1733→1734 バスセンター前 新さっぽろ行 東西線 8000系7両編成最後=8904

 東豊線と異なり東西線のホームは近接している。すぐの接続で、バスセンター前へ。ここからサッポロファクトリーまでは300mくらい。

 サッポロファクトリーには、以前来た時にはハロープロジェクトの店があったが、現在は見当たらない。煉瓦館2階の土産物店を回り、職場用に夕張メロンケーキ、自宅用に夕張メロンゼリーを購入。一昨日のホテルで入手したショッピング割引券を使用。その代わり、カードは使えない。夕張メロンを買おうかと思っていたが、富良野メロンが若干ある程度。今はシーズンではないのか。

 大通公園で先程見たじゃがバターを食べに行こうかとも思ったが、暗くなってきたし、時間もなくなってきたので、大通公園には行かず、札幌駅に向かう。地下鉄の駅まで行くと大回りなので、バスがあるか見ながら歩くが、結局札幌駅まで歩いた。

 札幌駅でも改札近くの土産物店に寄る。職場用の追加にロイズピュアチョコレート、自宅または近所用に旭川銘菓の「氷点下41°」、父へ旭川の酒「雪中美人」を購入。店の出口で小樽"LeTAO"の生チョコレートの試食販売あり。紅茶風味でなかなか美味であったので購入。

4日目後半

5日目後半・6日目

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