2006年09月 北海道 5日目夜から6日目 - 寝台特急北斗星4号
帰路は寝台特急「北斗星4号」でした。B個室寝台「ソロ」に乗車し、食堂車のパブタイムとモーニングを利用。旅の余韻を楽しむには最適な列車でした。
5日目前半(9月11日続き)
改札を通ってロッカーから荷物を出して、1900発のスーパーホワイトアロー25号が出た直後の5番線ホームに上がる。程なく北斗星4号が桑園方から入ってきた。
◎札幌 1927→翌1119 上野 北斗星4号 上野行 寝台特急4レ 24系客車12両編成(荷物車含む)9号車=オロハネ25 503 寝台=12番個室(ソロ上段) 函館までの機関車=DD51 1142+DD51 1140、函館-新青森の機関車番号不明、新青森からEF81 80
入線直後からドアが開くので、部屋に荷物を置いてからホームを散歩。ホームの長さが限られるので、重連の機関車のうち1両はホームからはみ出るので、正面からの撮影は出来ないが、機関車後部から車番を確認することは可能。
家に電話したり飲み物を買ったりしてから車内に戻る。
隣のホームから先行する快速エアポートの発車が若干遅れたのか、北斗星4号は1分遅れで札幌を発車した。近くの個室まで、発車前に検札を行っている声が聞こえていたので切符を用意して待っていたが、発車時刻になって一旦中断したようだ。
検札は、新札幌を通過してから回ってきた。個室のカードキーを受け取る。1945頃に食堂車と車内販売営業開始の案内。沿線銘菓やオリジナルチョロQなどを取り扱っている模様。北斗星やカシオペアのワインについては触れていなかったので、扱いがないのだろうか。1955頃、9号車を車内販売が通過した。
外もすっかり暗くなった。しばらくは、車内備え付けのJR北海道誌を読んで過ごす。この部屋は2階だが、外階段(14号室と共用)のため、室内で立ち上がることはできない。それでもベッド以外に幅50cm程度の足を置くスペースがあり、あけぼのやサンライズのソロよりは広い。
順調に走っているようだが、苫小牧は2分延発。
レシートで現地出費の集計をしていたところ、サッポロファクトリーの名月堂で、割引率の間違いを発見した。ショッピング割引券で10%引となるべきところ、1%引になっている。今度からレシートはその場で確認するようにしよう。
東室蘭は定時発車。その直後に、食堂車パブタイム開始の案内。なお、本日最後の車内販売が回るが、その後は23時まで食堂車で弁当や記念品などの販売を行うことや、明朝の営業は7時以降に車内放送で案内するとのこと。
2137の洞爺発車後に食堂車へ向かう。途中通り抜けたデラックスツインは、3部屋ほど空室になっているようだった。食堂の先客は3組5名。パブタイムとは言っても、酒やつまみだけでなく、食事のメニューもある。セットメニューだけでも、ビーフシチューセット、イタリアンハンバーグセット、北海の幸クリームパスタ、ビーフカレー、ミックスサンドの5種類がある。これらの単品料理、酒の肴、酒類も豊富だ。右横の若い男性2人連れは普通の食事のようだ。前の席の初老の男性はつまみを食べながら晩酌の様子。奥の若夫婦はワイン付きで食事。
イタリアンハンバーグセットを注文。少し時間がかかるとのことだが了解。待つ間は夜景を眺めるが、光は少なく、どこを走っているのか見当がつきにくい。この区間はトンネルも多いようだ。途中で長万部停車。後からもう1、2組の利用あり。
ロビーカーで、記念グッズの販売があるとの放送。しばらくしてから、今度はお休み前の最終放送があったが、その際に、参考までに青函トンネルの通過予定時刻の案内があった。それによると、函館口からトンネルに入るのが039、吉岡海底駅通過が049、竜飛海底駅通過が105、青森側出口が116予定とのこと。
先に熱いスープが出てきて、ゆっくり食べ終えた頃に、ハンバーグ、パン、サラダが同時に出てきた。味はまあまあ。ハンバーグにはジャガ芋が付いていた。北海道のじゃがバターを大通公園で食べようかとも思っていたが時間がなくてできなかった。ちょうどパンに塗るためのバターがあったので、それを少しジャガ芋に乗せてみた。黙々とではあるがゆっくり食事。食後の紅茶を飲み始めた頃、2230のラストオーダーとなり、メニューが片付けられた。2233に母娘連れが訪れたが、残念ながらオーダーストップ済。代わりにホットコーヒーを買ってロビーカーで飲むようだ。
途中、車掌が通り過ぎる場面あり。帽子は取っている。必ずしも全ての車掌が行っている訳ではないらしいが、紳士淑女の社交場だった食堂車を通り抜ける際には車掌は脱帽する伝統があると雑誌で読んだことがある。そういえば、その記事で、食堂車係員は始発駅発車時にホームにいる地上クルーに一礼する習慣があるという。発車時に食堂車で見ようと思っていたが、間際の忙しさで忘れていた。
車掌は脱帽して通るのだが、問題はシャワー利用客。食堂車営業の案内の際に、浴衣、寝巻、下着での利用は遠慮をとの放送が必ず行われるのだが、食堂利用客でないシャワー利用客は、すぐにシャワーを利用できるような簡易な格好で、食堂車で販売しているシャワーカードを買いに来て、食堂車を通り抜けてロビーカーにあるシャワー室へ向かって行く。食堂車のテーブルの間が両側の車両を結ぶ唯一の通路となっている以上、仕方のないことか。
紅茶も終えて会計を済ませ、一旦ロビーカーへ。尾瀬の観光ビデオが放映されている。北斗星グッズの営業は終わっているようだ。ロビーカーの端にはシャワールームが2つ。逆側の端には電話ボックスがある。デッキ付近には飲料の自販機。ロビーでも数人がくつろいでいる。少し様子を眺め、23時前に、部屋に戻る。
函館2342着2348発。到着前に先頭へ行き、切り離されるディーゼル機関車の先頭部を見るとともに、改装で新しくなったホームを見物。改築された駅舎まで見に行く時間はなかったが、櫛形となったホームには寒さ避けにドアが設置されていることを観察した。改札内に人気はないが、函館からの乗客が若干名ホームにいたようだ。
時間が来て乗車。ロビーカーでは映画オリバーを上映していたが、この時間は無人。
そのまま前方へ行き、青函トンネル用のED79を撮影しようとしたが、一番前は荷物車だったため、客車内から機関車の番号を控えることはできなかった。
部屋に戻って青函トンネル通過を待つ。外の様子が分からないので室内の明かりを消して外を観察。
028に木古内を通過。下り貨物列車と、下り急行はまなすと交換。038青函トンネル突入。先程の車内放送での通過予定時刻案内による事前情報の他、汽笛による違いもあった。他のトンネルだと短い警笛を鳴らすが、青函トンネルの時だけ長めに鳴らす。また、トンネルの照明灯は青い光で他と異なる。
旅の疲れもあるので、横になる。吉岡海底駅通過は見たが、青函トンネルを出たところは気付かなかった。なお、海底駅は北海道新幹線建設工事の準備のため、今月から営業休止らしい。
いつしか列車は青森県内に入り、蟹田(運転停車)に136着139発。上りホームは反対側なので見えないが、車掌の交替があった筈だ。そろそろ本格的に眠ることにする。
平成18年(2006年)9月12日(火)
638に車内放送で目覚める。松島を5分遅れて通過したとのことで、仙台まで少しお待ちをとの内容。未明に小雨が降っていたのか、窓や路面が濡れている。外は曇っている。
仙台駅のホームにはまばらに人が立っている。仙台は4分延発。手前の方の山並みは見えるが、遠方は霞んでいる。
時折雨がぱらついている。福島に近付くが、安達良山は全く見えない。福島発車は6分遅れの757。向かい側に停まっている普通電車には、通勤通学客で各ボックス2名平均の乗車。
福島を発車してしばらく経過してから食堂車へ向かう。和定食は売切直後の模様。いつものように洋定食を注文。程なくオレンジジュースから順番に運ばれてきて、のんびりと朝食。時折利用客が入れ代わるが、常時3、4組程度の利用で、席にはゆとりがある。
時折、車内販売員が通って、厨房の従業員への報告や商品の積み降ろしをしていた。「売れなかった~」などの会話が漏れ聞こえる。車掌も通り掛かる。JR東日本の若い車掌だが、食堂車通り抜け時の脱帽の習慣は維持されている。
列車は力行と惰行を繰り返しているようだが、これが切り替わる際に連結器を通じて伝わるショックは大きく、食後の紅茶が少しこぼれた程だ。
朝食を終えてロビーカーへ。数人の利用客がある。モニターの放映はしていなかったが、後から来た親子連れがモニター下にあるボタンを押すとビデオ放映が始まった。セルフサービスだったのか。
918に黒磯駅手前で信号待ち。若干の遅れを負って運転しているので、他の列車との兼ね合いが出てくるのだろう。921に発車して、直後に黒磯を通過。雨の降りが少しずつ強くなってきた。通勤・通学時間が終わったためか、途中を通過するホームに人影は少ない。9時半頃に部屋に戻る。
937に最終のワゴン販売が回ってきていた。
宇都宮の発車は8分遅れ。宇都宮を発車した辺りから、時折妙な振動を繰り返す。駅通過時や列車擦れ違いの際に発生していたので、車両側の原因だろうか。
列車は気合を入れて走ったのか、大宮は定時到着との車内放送。そろそろ荷物をまとめる。尾久客車区には、カシオペアが見える。終点上野には定刻より15秒程度早く到着した。
客車や機関車の周辺で記念撮影をしている人は年代を問わず、相変わらず多く、結構なことだ。その脇では、リネン会社の作業員が、シーツ類を手早くまとめた袋を電動台車に乗せて手早く運んでいた。食堂車の従業員は尾久までは行かないようで、残った商品を持って降りて行ったため、食堂車は無人になった。
推進運転のため、最後部の車両にブレーキ装置を取り付けた運転員が待機している。列車は1133に推進運転で尾久へ引き上げて行った。
◎上野 1138→1145 東京 山手線外回り 1003G E231系11両編成 最後11号車=クハE231-545
座ろうと思えば座れる程度だったが、荷物も多いので、ホームとは反対側のドア付近に立つ。
東京駅で、丸ノ内北口改札から天井を覗いて見る。ドーム天井自体は残っているが、ホールの上にネットが張られているようだ。いよいよ工事が始まるのだろうか。
東京駅では、久里浜行到着までしばらくホームで待つ。
◎東京 1207→1316 東逗子 久里浜行1103S E217系15→11両編成 5号車=E217-4
品川から地上に出る。横にサンライズが停まっている。雨は降っていないようだが、雲は厚く、昼なのに薄暗い。
東逗子に到着。天候は小雨。
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