2006年09月 北海道 4日目 SLすずらん号ファイナルツアー(後半)
「SLすずらん号ファイナル日帰りツアー」の後半は貸切バスで列車に先回りして、留萌駅での機回し、深川駅での最終列車到着受けとセレモニー見物、旭川運転所への入庫見学を行いました。
前半へ(9月10日の続き)
駅前では、振るまい酒のテントがあり、日本最北の醸造所である増毛の酒が振る舞われていた。
駅周辺を散歩。線路の先の海岸から幌延方面へ続く海岸線を眺めると、遠くにたくさんの風車が並んでいた。バスの時間が近付き、ツアーバスに乗車。
◎増毛駅1140発 JR北海道 SLすずらんファイナルツアー 道北バス 旭川200か・509
増毛駅を1145頃に発車。増毛えび弁当が車内で配布される。海岸沿いの道を走りながら、この先の予定について案内がある。
留萌駅に到着。ツアー客は三々五々留萌駅構内に散っていく。
12時半頃に、ディーゼル機関車を先頭にしてSLすずらん号がゆっくりと入ってくる。これを撮影してから、駅前通りの土産物店兼観光案内所「勝手処 萌」に行く。SL乗車券を持っている人には蒲鉾1本サービスがあった。近くのコンビニローソンで、フィルムを1本買い足す。駅に戻るとSLが切り離された状態でいた。ディーゼル機関車は中線にいる。SL車上では色々と整備をしているようだが、13時頃から休憩のためか引き上げていた。
弁当を食べようかとも思ったが、適当な場所も無いので、後にする。雨が降ったり止んだりする。留萌駅前に停まっていたマイクロバスには、「㈱萌福祉サービス」の表示。ドラマの主人公の名前から取ったようだ。
13時半頃になると再び機関士や整備士が出てきて、整備の続きをしている。機関士が整備士に、「ダメか?」なんて問う場面もあり不安もあったが、完了したようで、入れ換え作業が始まった。
SLが増毛方に出てポイントを渡ってから今度は1番線ホームに入って一瞬停車し、深川方に行って、3番線に戻って連結していた。
中線に待機していたDLは、その後で増毛方に行き、戻ってきて客車の後ろに連結された。
連結作業が終わると、皆集まって撮影。そのうち、線路に下りて機関車の正面から撮影する人がたくさん出てきた。最終日だから何でもありの感じだ。
雨もまた降りだし、バスの時間も近付いたので、線路には下りずに駅前に向かう。
バスに乗車して、弁当を開ける。えび弁当は意外に豪華。小海老の剥き身と卵の載った寿司が並ぶ他、殻付の子持ち海老と、大きなほたても付いている。
食べている間に、記念品が配られる。ポストカードはカラープリンタで印刷したような簡素なもので、ミニサボも長さ10cm程度の小振りなものだが、点検ハンマーは、柄の長さが30cm以上あり、実際に使っているものと同じものだそうだ。
深川留萌自動車道が一部のみの開通のため無料開放されており、そこを経由。片側1車線で70km/h制限、中央分離ガードあり。
深川市内に入ってからゆっくりとした速度になり、深川駅到着は1456だった。
式典まではまだ時間があるため、駅構内にある物産館を見物。幌加内蕎麦などがある。案内代わりの新聞切り抜きによると、幌加内での蕎麦栽培の歴史は浅いそうだが、現在は国内シェア10%前後で、生産量では全国一という。他に熊笹の入浴剤もあり、人口2千人弱で深名線も廃止になった幌加内町は頑張っている。
駅窓口近くに、SLすずらんのクイズパネル発見。これで全ての回答欄が埋まり、住所・氏名を記入して回収箱に投函した。
15時半を回り、式典の準備も行われているようなので改札を入る。機関士らに手渡される花束が置いてあったり、ナレーションの原稿を読み返したりしている司会者がいる。
SLすずらん応援風船なるものが配布された。先程秩父別などで見掛けたものだ。2枚セットだが、1枚だけ膨らます。周囲を見ると、風船は駅員にも警備の警察官にも、どんどん配られている。
SLが秩父別を出たとの情報が駅員から式典関係者に伝達されるのが聞こえる。ホームの外れ留萌寄りに設けられた団体用の立ち位置で列車を待ち構えていると、はるか遠くに汽笛が聞こえる。その直後、ブラスバンドの演奏。
列車が見えるまで少し時間がかかった。
正面向きのC11207を先頭にSLすずらん号が入る。列車が停車すると、前方の式典会場に向かった。ミスほたるなどから、機関士、車掌、サービス係のそれそれ代表に花束が贈られる。
地元運行協議会代表がヘッドマークの取り外し、関係者記念撮影などで式典は終わった。
3号車のカフェカーでは、部品のオークションが行われていた。車内は大変な混雑で、入り込む隙もない。小雨は降り続いているが、大変な熱気だ。
式典の最中に、客車に差してあったサボなどは手早く外された。サボの下には、SLニセコ号の表示が直接客車に描かれている。運行回数はもはやすずらんよりもニセコの方が多くなっている。
しばらくすると、機関士らが機関車のナンバープレートを外し始めた。昔のC62ニセコ号の時も、ナンバープレートを日変わりで付けて、運行の都度それを売って運行資金に充てていたと聞いており、すずらんの場合も同様なのだが、走り終えたその場で取り外すのを目の当たりにすると複雑な気分である。確かに装着していたものを販売していることが分かる点では、その場で外した方が客観性を保てるが、ヘッドマークやサボどころかナンバープレートも無い状態で停車しているSLすずらん号を見ると、そこで記念撮影をするには憚りを感じる。変な例えだが、コンサートを終えたアイドル歌手がステージ上で衣装を脱いでオークションにかけて、本人はTシャツとスパッツだけで立っているという印象で、見てはいけないものを見たような気がする。
自動車道に入り、1717に神居古潭を通過するが、外はもう薄暗くなっている。
1748に旭川運転所の事務所に到着するが、ツアー客はここでは下りずにヘルメットを積み込んで、バスで更に奥に進む。
機関庫の奥側に並んで、1815に入口側に入庫した機関車をシンダー溝の手前から撮影。水や灰を下に落とす作業をしている。
作業が一段落した時点で、花束を持った機関士と機関助士に機関車の前に並んでもらって、これを撮影。
ただ、暗い上にカメラ位置と機関車先頭まで20m程度あること、機関車はナンバープレートも外され、見るからに疲れきった状態に見え、あまり絵にはならないかも。
これで見学は終わり、1830頃にバスに乗り込む。また雨が降ってきた。来たときと逆順に、出口でヘルメットを下ろす。運転所の人が簡単な挨拶をして降りて行った。
運転所を発車してから、添乗員の挨拶。40歳まで客貨車区で検修をしていたところ、客貨車区自体が無くなったので営業に転じたという。朝のSLすずらん号で、稚内から西大山までのツアーの添乗をした話などを聞いていたので、営業歴が長いのかと思っていたが、色々大変なようだ。
1840頃、永山駅で3人下車。バスは旭川駅に向かう。 旭川市内を走り、旭川駅に着いたのは1906頃だった。添乗員に挨拶して下車。バスは深川駅まで行くが、大部分が旭川駅で下車した。
次の上り特急は2000発なので、しばらく待つことになる。えび弁当を食べて、まださほど空腹でも無いが、雨なので散歩する雰囲気でもなく、ゆっくり座って軽食を取ることにした。駅に隣接する旭川ターミナルホテル1階の喫茶室に入り、スパゲッティ・ペペロンチーノと紅茶を注文。待つ間、旅日記をまとめる。
スパゲッティが運ばれてくる前に、タバスコと粉チーズが置かれた。ミニモニ。の歌詞で「ペペロンチーノにチーズかけたっていいだろ」というのがあることだし試しに少しかけてみる。まずくはならないが、わざわざかけるほどのものでもない。ペペロンチーノ自体は普通の味だ。紅茶を飲み終えて、調度良い時間。会計を済ませて駅の改札を通る。
1番線ホームの売店には、「紀子様男子誕生おめでとうございます。」の貼り紙。
◎旭川 2000→2056 岩見沢 スーパーホワイトアロー32号 札幌行 L特急3032M 785系5両編成 先頭5号車=クハ785-5
2人掛け席を確保して、岩見沢まで旅日記をまとめながら乗車。外は真っ暗で、景色は望めない。 岩見沢で下車。ホームの道産子の木像は以前と同じだが、駅舎は数年前に火災で焼失。プレハブの仮設駅舎で、1番線ホームの屋根も一部途切れている。今年ようやく新駅舎建設工事が始まるところらしい。
駅前の案内図には今夜泊まるホテルが見当たらないので、とりあえず駅前の通りを進む。しかし見当たらないのでホテルに電話して問い合わせると、すぐ近くまで来ていた。案内された方向に進むと、ホテルの人がわざわざ角まで迎えに出てくれていた。早速チェックイン。明日の出発予定を言うと、モーニングコールを予約してくれた。
302号室に入る。シングルでユニットバス付き。部屋は狭いが、水周りや空調は昨夜のホテルより新しいようだ。
到着して、どっと疲れが出る。テレビを見ながらしばらく休憩。ホテル内自販機の飲料は150円と高いが、外のコンビニまで買いに行く元気は無く、ここで購入。シャワーを浴びて2415頃就寝。
宿泊=ホテルニューオイカワ
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