1999年07月 四国1~2日目 - サンライズ出雲、井原鉄道、祖谷温泉モノレールなど

 平成11年(1999年)の四国旅行では、前年に運行開始したサンライズを初利用。開業間もない井原鉄道に寄ってから四国入りし、未乗区間を乗りつぶして100系グランドひかりで帰るルートでした。

平成11年(1999年)7月9日(金)

◎東逗子 2130→2207 横浜 千葉行 2108S  E217系11→15両編成 先頭11号車=クハE217-2

 1分ほど遅れて東逗子を発車。車内の乗客は3~4人で空いている。逗子では、2番線に止まっていたホームライナーの回送が、この列車の増結作業中に発車していった。

 この車両は217系の中で最も初期の車両で、ボックス席の通路側にも脚があり、その上の手摺りと棚の間が斜めの柱状になっているのが特徴。

 大船停車中の2150、下りの寝台特急「出雲」(鳥取経由)が通過して行った。ほぼ定時のようだ。

 大船以降の乗客は、若干増えた程度。ほぼ定刻に横浜到着。

 横浜駅はまだ夕方のラッシュで、東海道線下りホームは大変な混雑。サンライズの4分前の普通電車が出て少し空いた。

◎横浜 2224→翌627 岡山 サンライズ出雲 出雲市行寝台特急5031→4031M  285系14両編成12号車=モハネ285-202(1998年 近畿車両)3D席(のびのび座席上段)

 デッキから狭い通路に入り、2、3番席の間の階段を上る。カーペット敷きで、薄い毛布と枕カバー?らしき薄い布(枕そのものは別売りだが?)、B7版に折り畳まれたサンライズエクスプレスのパンフレットがある。

 窓側には個別照明のほかに読書灯もある。窓側の角には15㎝四方位の小物置きの一部がドリンクスタンドになっていて、紙に包まれたプラコップが立ててある。荷物を置くと意外と狭いが、指定席特急料金で乗れるのだから有り難い。窓側約70㎝に渡って隣の席と仕切られているので、窓側を頭にして寝れば隣もあまり気にならない。

 大船付近で車内検札。その際にシャワーカードを購入。隣の人は北九州市内行の乗車券を持っていた。少し先の人が空気枕(500円)を購入して、早速膨らませていたので遠くから見てみた。サンライズの車両のデザインのようだが、ちょっと他では使えそうにないので、買わなかった。

 検札が終わり、次ぎは熱海との案内(2250頃だったか?)を以て車内放送終了。2310に根府川鉄橋を渡ったようだが、周囲の席は大方寝静まったようだ。トンネルが多くなってきた。

  熱海発車後、デッキで車番記録。デッキには車掌室と、ソフトドリンクの自動販売機(1本120円)がある。通路には電光表示板があるのだが、座席から見えない位置なので、気付かない人も多いだろう。

 横になってみた。頭上に窓があり、星らしきものが見えるのだが、街灯の下を通過するときに眩しいので、カーテンを閉めた。走行時のモーター音は抑えられているが、減速時に発生するスピーカーのノイズのような音は気になる。

 沼津では駅の案内放送と発車ブザー音が大きく、目覚めてしまった乗客もいたのではないだろうか。

 静岡では新幹線ホームが見えた。100系が1編成停泊している。また、工事用?のモーターカーが2両、新幹線の軌道上をゆっくりと動いていた。

 静岡発車後に10号車のシャワー室へ行った。シャワーカードを入れると湯が6分間出る。途中で一旦止めることもできるので、洗い流す時だけシャワーを出して、効率よく利用する。リンスインシャンプーと、ボディシャンプーが備え付けられている。脱衣室内にドライヤーもある。また、シャワー室洗浄ボタンなるものが脱衣室にあり、使用後に押すと、シャワー室内が天井からのスプリンクラーで洗浄され、次いで床に冷風が吹き、(完全にではないが)乾燥させる。

 シャワーでさっぱりした後、シャワー室横の自動販売機で飲料を買って、隣のミニロビーで飲む。通路の両側の1段高い位置に椅子が左右合わせて8席、窓側の細いテーブルに向かっている。反対側には男女3人グループがいる。

 飲み終わって席に戻り、旅日記を打った後、消灯。時刻は2505。


平成11年(1999年)7月10日(土)

 浜松を出たサンライズ出雲は、いくつか運転停車をしながら西へ進んだ。3時頃に京都。相変わらず減速時のスピーカー音?が気になる。

 姫路 529発定時。外は既に明るくなっている。街と田園風景と山林を交互に見ながら快走している。モーター音は若干気になるものの、その代わり多少の坂は関係なく高速度を維持している。

 鳩サブレーで仮朝食後、洗面ついでに車内を散歩。サンライズ瀬戸との連結面まで行ってみた。運転台の入り口があり、ファインダー見ずに撮影。24mmでAモード絞りf4。

席に戻り下車準備。間もなく岡山の車内放送。乗り換えの案内が長々と続く。さすがは一大ターミナル。サンライズ出雲のミニロビーでは、倉敷発車後に弁当の販売がある由。

 岡山11番線到着627定時。サンライズ瀬戸・出雲の切り離し風景を眺めてから新幹線ホームへ急ぐ。




◎岡山 635→704 福山 こだま569号 広島行新幹線569A 0系6両編成 最後6号車=(Tec)22-7037

 岡山駅乗り換え口はまだ朝の眠りから覚めていない。在来線側の大型の土産物売店は準備中、新幹線改札の中の売店はまだシャッターが閉じていて無人。

 こだま569号は、岡山駅1番線から定時に発車。1番後ろの6号車の乗客は僅か2名。岡山発車後に車掌が通り過ぎたが、検札なし。

 新幹線の0系車両は、東京口からは今年の9月で姿を消すが、西日本区間ではまだ健在である。ただし、6両や12両の短編成になっているが。新倉敷停車時に上りの6両編成の0系と行き違った。

 新倉敷からは6号車に5人乗ってきた。客層は、ビジネス風の人が多い。下車客はなし。

 福山で下車。在来線8番ホームへ。目の前に福山城がある。

◎福山 720→733 神辺 府中行527M 115系3両編成先頭=クハ115-404

 しばらく待つとチャイムとともに湘南色の115系が入線してきた。下車客多い。ホームで待っていた人は少ないが、折り返し時間の間に乗ってきた。それでも座席の20%に満たない乗車率である。土曜日なので会社や学校が休みのところも多いのだろう。

 神辺で井原鉄道に乗り換え。連絡改札は無く、一旦橋上駅舎のJR改札を出てから地上に下り、正面にある井原鉄道の駅舎へ。

◎神辺 736→751 井原 総社行208D 1両編成=IRT355-05 ワンマン

 改札口で切符を売っており、1日乗車券「井原線全線乗り放題切符」を購入。記念に残るし、途中下車すれば元が取れる。

 車内はボックス席中心でトイレ付き。乗客は神辺発車時で5~6人。

 神辺を発車すると、しばらくして福塩線から右に分かれながら上り坂で高架線になる。コンクリート造りの単線の高架線上を進み、時たま片側ホームの無人駅に止まりながら若干名の乗客を拾っていく。どの駅にもホームの駅名板の下にその地区の名所、名物、有名人のイラストが添えられている。正式駅名に「早雲の里」といったキャッチフレーズを冠に付けている駅名もある。

 井原市内に入り、黒い瓦の古めかしい家並みが増えてきた。


 今年1月に開業したばかりの井原駅は何とも形容しがたい不思議な形をしている。コミュニティホールや売店、井原鉄道本社が入っている。開業6箇月記念として、各駅の開業記念入場券(期限切れ)に台紙を付けて1枚100円で売っていた。


 駅前には鉄道開通を祝う幟がまだ並んでいた。駅前広場は開業したてで、飲み屋が若干ある程度で、まだ閑散としている。土曜の朝だからかも知れないが。駅前から出ている市内循環バスは均一運賃100円。

◎井原 822→902 総社 総社行210D→4211D  IRT355-01単行ワンマン

 駅の時刻表ではワンマン運転にはなっていないが、土曜日のためか、ワンマン運転である。車内は25~30%の乗車率で、若干の通学生などが途中で入れ代わる。相変わらず高架線や築堤の上を走り、井原駅構内以外に踏み切りが見当たらない。

 当初の予定ではJRと合流する清音で降りる予定だったが、井原線は総社まで第2種鉄道事業免許を持っている区間らしいので、総社まで乗ることにした。接続時間が短くなるが、伯備線の当初予定と同じ列車に乗り継げる筈だ。交換待ちの間に運転手に尋ねると、井原鉄道の列車に乗車の場合のみ、1日乗車券で総社まで行けるとのこと。

 長い橋を渡って伯備線をオーバークロスした後、清音着く。殆どの乗客がここで下車し、残り2名。2分ほどの停車時間に特急「やくも」が追い抜いて行った。

 電化複線の伯備線に乗り入れる形で総社まで乗車。駅のホームや改札は、JRと井原鉄道で別々になっていた。券売機で岡山までの乗車券を購入。


◎総社 905→933 岡山 岡山行974M 115系4両編成 先頭=クハ115-1122

 発車間近に乗車できた。車内は混んでいるので座らず。次の清音からの乗客が多く、先頭車両は20人以上の立客。岡山までそのまま。


◎岡山 937→1017 坂出 マリンライナー17号 高松行快速3137M  213系6両編成 4両目4号車=クハ212-4

  ほぼ満席のため、ドア付近に立つ。途中の駅で乗降があったが、結局坂出まで立ち通した。児島を出て瀬戸大橋に入ると、眼下に瀬戸内海の海面と島が見える。やがて坂出側の埋立地の工場群が現れ、頭上を通っていた道路が分かれて、坂出に到着。

 坂出駅の2・3番線ホームのうどん屋できつねうどんを食べた。


◎坂出 1042→1134 阿波池田 しまんと7号 高知行L特急2007D  2000系2両編成 先頭1号車=2459

 坂出駅の列車接近を知らせるチャイムは「瀬戸の花嫁」である。その曲に続いてしまんと7号に乗車。たったの2両編成だが空いている。1号車の後ろ半分と2号車が自由席だが、乗車率は20%程度。

 カーブの多い線路だが、振り子車両の威力を発揮して車体を傾かせながら高速で走行する。車内の座席は頭の部分が深くて安定が良い。フットレストと、背の部分に折り畳みテーブル。琴平を出てすぐに車掌が回ってきたが、切符は見ただけ。

 讃岐財田で列車行き違いのため1114~19運転停車。この辺りから山の中に入っていく。

  阿波池田駅ホームには、ミニかずら橋がある。


 駅近くに四国交通の営業所があり、そこでバス時刻表を貰い、祖谷温泉までの乗車券を購入。駅前商店街を散歩。


◎池田駅前 1210→  祖谷温泉 かずら橋行バス 四国交通 徳島22き246 運転者 松本 勇

 池田町の市街地を抜け、簡易保険保養所に寄って、祖谷口から山中に入った。最初の数分だけ普通の道路だが、途中からは1車線の道が続く。一部では道路の拡幅工事が行われているが、切り立った崖の上を走る道だから、工事は大変だろう。擦れ違いのできないところが多い。

 出合を過ぎで、秘境祖谷渓に入る。細い道をゆっくりと走りながら温泉口へ。

 

 バス停前のホテル祖谷温泉到着。1994年2月の訪問時に改装中で入れなかったところだ。ケーブルカーの券を購入して乗車。手動エレベーターの要領で、乗り場と車両のドアを閉めて、下りボタンを押す仕組み。5分かけてゆっくりと降りる。

 終点から階段を降りて男女別の露天風呂。泉質は単純硫化水素泉とのことで、細かい湯の花と酸化鉄のような黒い粒が若干浮かぶ、白色の温泉で、つるつるする。滑るので注意との掲示がある。また、常に炭酸飲料のように泡が出ていて、音を出しながら肌に付着する。

 温い(約39℃)ので30分は入っているように勧められたが、時間も無いので20分位で出る。ちょうど出発しようとしていた上りのケーブルカーに乗ることができた。

 1345頃にホテル祖谷温泉を出て、祖谷渓の中で断崖絶壁が特に際立っているという風呂谷の小便岩まで戻る。昔の旅人がここに立って度胸試しをしたというところから、現在、ブロンズ製の小便小僧が建っている。およそ200m下が川である。渓谷と銅像を入れて写真を撮る。たまに車が停まって、2~3人連れの人達が写真を撮って行っていた。

◎風呂谷 1409→  かずら橋 かずら橋行バス 四国交通 徳島22き160

 バスは時刻表より2分余り早着。細い道を以外と高速で走る。

 西祖谷山村の郵便局を過ぎてしばらくすると、2車線の道を快走するが、ホテルかずら橋の近くで片側交互通行になっている。運転手の話しによると、先日の大雨で土石流が発生したためだそうだ。道路に土埃が残っていて、ホテルかずら橋の1階のガラスが壊れていて、一部は柱だけで、窓ガラスのあった部分は完全に開いてしまっている。裏山では復旧工事をしているのが見える。

 かずら橋のバス停に到着。坂を下りてかずら橋に行く。ちょうど団体客が着いたところで、かずら橋は人が鈴なりになっている。しばらく説明看板を読んだり記念撮影をしたりして、空くのを待ってから管理小屋で通行券を購入。

 以前にも渡ったことがあるが、揺れるうえに足元の踏み板と踏み板の間が開いているので、歩きにくい。これも以前に撮影したが、足元を入れた橋の写真を撮った。ゆっくりと渡り、その後、隣の普通の橋からかずら橋の様子を眺める。


 まだ次のバスまで1時間余りあるので、最近できた道の駅西祖谷山まで歩き、そこからバスに乗ることにした。道の途中でバス停の存在を確認しながら歩き、一宇で斜め左方向に分かれ、少し坂を上ると、かずら橋から50分位で着いた。暑い。待ち合い室で涼みながら、バスの時間まで20分程待って、外に出た。


◎秘境の湯 1644→1658 大歩危駅向 池田駅行バス 四国交通 徳島22き247 運転者 小松 光

 バスは定時に来た。先頭の席に座って旅行記録。駅入り口を過ぎて、川を渡った次の駅向まで乗った。運賃は440円、かずら橋からよりも400円位安い。

 駅舎で休憩。下りの特急南風が通過していった。

◎大歩危 1747→1845 丸亀  南風18号 岡山行きL特急48D 2000系3両編成  先頭=2117

 デッキのすぐ後ろの右側の最前席が開いていて、前面展望が楽しめる。しかし疲れたので琴平辺りまで寝る。起きて丸亀で下車。


◎宿泊 ホテルアルファーワン丸亀 805号室

 丸亀駅南口を出ると左方向に目的のホテルが見えた。入り口は商店街の中にある。チェックインして805号室へ入る。部屋の窓から丸亀城が見える。

 室内の設備はテレビ、ビデオ放送(700円2チャンル番組表不詳)、ビデオデッキ(テープは無し)、ラジオ、アラーム時計、湯沸かし、ドライヤー、ズボンプレッサー、ユニットバス、シングルベッド、机、椅子等。

 しばらくテレビを見ながら休憩。近くで夏祭りでもあるのか、太鼓の音が聞こえる。

 20時近くに家に電話してから夕食に出る。商店街は大部分が閉まっている。本屋などを見ながら、結局、駅ビルの将八といううどんとお好み焼きの店でお好み焼きを食べた。その隣でゲームをしてから、2120頃、ホテルに戻った。

  テレビを見てから22時過ぎに入浴。23時40分頃消灯。

 明日の目標は6時50分の列車。もし早起きしたら、丸亀城を散歩しようか。


3日目へ

目次へ

前回(1994年)の四国旅行時の記録は以下のリンクへ

1日目 ムーンライト高知で四国入り

2日目 祖谷渓・かずら橋観光後、徳島本線、牟岐線、阿左海岸鉄道

3日目 牟岐線・鳴門線(渦潮見物)、高徳線、予讃線

4-5日目 伊予鉄道、南国号、中村、土佐電気鉄道、金刀比羅宮

6-7日目 琴電志度線、屋島ケーブル、宇高国道フェリー


コメント