平成22年(2010年)12月4日に東北新幹線が新青森まで延伸して、着工から39年ぶりに全線開通しました。この開業日に、東京から新青森まで2番列車で乗車して、開業日の華やいだ雰囲気を感じました。
別の予定が入る可能性があったので、列車の予約は発売開始後しばらく経ってから行った。一番列車は上下線とも発売から1分以内に売り切れたとのことだが、3番列車を予約し、その後2番列車に変更できた。前日は未明から広い範囲で強風が吹き、鎌倉では竜巻の被害があった。
平成22年(2010年)12月4日(土)
外はまだ暗い。昨日の強風は収まり、車の窓からも星が見える。
◎東逗子 5:04→6:09 東京 エアポート成田 成田空港行442S E217系11→15両編成(逗子増結)先頭11号車=クハE217-49
この時間の先頭車はまだ空いている。新川崎を過ぎると夜が明けてきて、右の車窓には、ビル群の背景に朝焼けの上に三日月が浮かんでいる。この列車は成田エクスプレスの1本前を走る。品川では、成田エクスプレスはこの次の列車であることを、日英2か国語で、しかも同じ声の男声肉声で案内していた。
東京で下車。開業一番列車の出発するホームは大混雑と思い、隣接ホームから見物することにして、JR東海の窓口で入場券を購入して東海道新幹線の14番線ホームから、東北新幹線の22番線を眺める。しかし、間の23番線にあさまが停車中で、あさまが出た後に、はやて11号の出る22番線を見渡せたが、新青森行1番列車で出発式を行っている様子は見えない。普段より記念撮影の人が幾分多く、記者らしき人が若干いる程度だった。在来線コンコースに戻り、構内を散歩。この時間は開いている店も少ない。
新青森開業のポスターは東日本管内の多くの駅にあるが、ここでは東京駅版と思われる、青森県出身の東京駅社員が勢揃いしたポスターもあり、駅員の氏名・出身地・故郷一言自慢が載っていて、「ぐっと近くなる私たちの故郷へ、ぜひ、足をお運びください。」と呼び掛けている。ポスターに写っている駅員にとって感慨深いことが察せられると同時に、青森県出身者だけで14人という東京駅の規模の大きさを改めて認識させられる。
指定席券売機で予約していた指定券を購入して乗換改札へ。改札脇の新青森開業カウントダウンの日数表示が「0日」となっているのを、新聞社の腕章を付けた人が念入りに撮影していた。
◎東京 7:32→11:09 新青森 はやて15号 新青森行3015B E2系他16→10両編成 6号車=E226-303
折り返し運転のため車内清掃があり、乗車開始は7:28。指定席は6号車4A席で、進行方向右手3列席の窓側。上野発車時点では隣2席は空いている。自動音声による停車駅案内の後、車掌の声で各駅到着時刻案内に先立ち、本日のダイヤ改正で東北新幹線が新青森まで全線開通し、引き続き安全安心な運行に努める旨の短い挨拶があった。
大宮でC席の乗客が座る。快晴の朝日を浴びながら北上。車内は静寂で、特に華やいだ雰囲気はない。車内誌トランヴェールでは、東北新幹線全通に合わせて青森の特集を組んでいる。
9:03頃、白石蔵王と仙台の間で減速。強い風による徐行運転との車内放送が入ったが、2分程度で再加速してすぐに通常運転に戻った。仙台は1分程度の遅れで発車。仙台でC席の人が降り、代わりにBC席に2人連れが乗車。
仙台までは、トンネルの中でも携帯の電波が通じる。増幅されているためか、むしろトンネル外よりも実効通信速度が速い。しかし、仙台以遠のトンネル内では圏外となった。窓を打つ雨の音に目覚めると、一ノ関と水沢江刺の間を走行中。
盛岡で5分停車して、こまちと切り離し。盛岡発車時点で定時に戻ったようだ。高架を下り、地上区間を走る。ここから各駅に停車。明かり区間は地上線が中心だが、トンネルの割合が格段に増える。雨は止んでいるようだが、曇り空。日差しが無いので、ブラインドを全開にしても眩しくないため、これはこれで都合が良い。昨日まで新幹線の終点だった八戸を、1分停車で発車。八戸付近は、レールの道床がバラスト。その上に飛散防止用のネットが張られている。ここから新規開通区間。連続するトンネルのコンクリート壁面が白く新しい。
七戸十和田駅は、鉄道の接続が無く、本日新規に開業した駅。ホームには多数の見物人がいて、特に階段に固まっている。年配の人が中心で、到着する列車に手を振ってくれる人も多く、地元が待ちに待った鉄道を歓迎している様子が感じられた。
七戸十和田を出ると、陸上で日本最長の八甲田トンネルをはじめ、トンネルが連続する。新青森直前にある東京電力の鉄塔に「ようこそ青森へ」の看板が付けられたと聞いたので注目していたが、車窓からは思ったよりも小さい印象で、撮り損ねた。青森市内に入ると再び雨。右遠方に青森の市街地を眺めながら、終点の新青森に到着。
駅のホームには浅虫温泉の横断幕を広げた旅館の女将さんの一団が並んで歓迎をしている。記念撮影をする人や報道関係者、更には記念式典の後片付けか、角材を担いだ作業員まで行き交う。ホームドアと階段の間などは狭く、一時は通行も大変な程だった。混雑の中、駅名標と列車を組み合わせて撮影できる場所は見当たらない。
エスカレーターでコンコースを下りると、太鼓の演奏など、歓迎行事を実施していて、多くの見物人が取り囲んでいる。改札内には、土産物店や弁当の店が幾つかあり、いずれもお祝いの花を飾っている。
東京駅に掲出されていたものと対となるポスター。写真は同じだが、東京駅掲出分は故郷への来訪を呼び掛けているのに対して、故郷の人たちへ東京への来訪を呼びかけるもの。