2006年05月 横須賀線、シーサイドライン、京急線、新橋停車場
神奈川県内の鉄道各線は一度完乗していましたが、長期にわたって再訪していない路線も多く、ここから1年ほどを目標に、神奈川県内と周辺の鉄道を乗り歩くことにしました。手始めに、この日は京急線をはじめとする東京湾岸の私鉄を巡りました。この当時、シーサイドラインの金沢八景は仮駅、京急には旧1000系、2000系、800系が健在でした。
平成18年(2006年)5月23日(火)
◎東逗子 817→ 大船 E217系11両編成 先頭11号車=クハE217-40
まだ車内は混んでいるが、この列車は逗子での増結はない。
◎大船 837→850 新杉田 南浦和行 209系10両編成 3両目8号車=モハ209-39
発車直前の列車に接続。ぎりぎり着席するが、すぐに満席になる。車内には、数箇所に液晶モニターが設置されている。ニュースその他の映像の合間に「デジタルモニター実験中」との映像が流れ、日本テレコムが運営となっている。設置位置は、山手線電車のようなドア付近ではなく、中吊り広告の位置である。
駅ビル内の通路を通って、シーサイドラインのホームに行く。
◎新杉田 900→ 金沢八景 5両編成 先頭=1171
横浜新都市交通の金沢シーサイドラインは、学生時代に1度乗車して以来の訪問である。この線も来年には共通ICカードの導入が予定されているが、現在はパスネットも使えない。券売機で乗車券を購入して自動改札を通る。
各駅にはホームドアが設置されている。列車は自動運転で、運転士も車掌もいない。車両の中央部に、非常ボタンとインターホンがある。
列車はしばらく首都高速の脇や工業地帯の上空を走るが、市大医学部を過ぎると海岸沿いに出る。本日は強風のうえ、雲も多く、遠方の景色は霞んでいる。次の八景島は、休日には賑わうのだろうが、平日の朝のためか、ひっそりとしている。
終点の金沢八景は片面ホーム。眼下の運河に小さな舟が多数停泊している。京急の駅に接続する計画が以前からあった筈だが、10年以上たった現在も、駅の位置は変わっていない。
歩道橋を渡って京急の金沢八景へ。
◎金沢八景 942→950 新逗子 新逗子行普通800列車 2000系4両編成 先頭=2421
下りの快特と特急をやり過ごして、浦賀方面の普通と同時発車。
六浦からトンネルまでの間の線路脇では、多くの保線作業員が随所で(草刈り?)作業中のため、頻繁に警笛を発しながら通過する。作業員も挙手で応えている。
神武寺の米軍住宅脇を通り、すぐに終点新逗子。
踏切をオーバークロスする長い通路を経て市役所口の改札へ。この改札にはいつの間にか売店が併設されていて、駅員が売店の販売員を兼ねているようだ。2階の書店で京急の時刻表を購入。350円で、以前よりも値下がりしている。
JRの逗子駅まで歩く。
◎逗子 1008→1028 久里浜 久里浜行1017H E217系4両編成 先頭増1号車=クハE216-1013
湘南新宿ラインからの接続で発車。スタート地点の東逗子を通り、横須賀手前で軍港が数秒見える。先頭車内はほぼ満席だったが、横須賀で大部分が下車。単線区間に入る。終点の久里浜で下車。側線には、旧仙石線色の103系が停車している。
この駅は既にエスカレーターとエレベーターが設置されている。ここからすぐの京急久里浜まで歩く。
◎京急久里浜 1044→1049 堀ノ内 青砥行 快特1061H 1500系8両編成 2両目=1629
京急久里浜始発。発車してすぐの両側に車両基地が広がる。ラッシュも終わったためか、停泊している車両は多い。乗り換えの堀ノ内までは各駅に停まる。
◎堀ノ内 1054→1059 浦賀 浦賀行 904列車 800系6両編成先頭=811-1
遠くに海を見下ろす堀ノ内駅ホームは、強風にさらされている。浦賀行は到着予定より2分遅れて到着。後から来て接続する快特も遅れたので、堀ノ内発車は3分遅れ。現在は久里浜線の方が本線のような運行形態だが、線形は浦賀方面が直進。開業当初からのルートで、地上線を浦賀まで走る。終点の浦賀に来たのは学生の時以来だ。
崖にへばり付くような格好で位置する終着駅の下には京急ストアとバス停があるが、駅前が谷間で狭く、道路も駅前を通り過ぎる感じで、ターミナルというような印象はない。
◎浦賀 1112→1117 堀ノ内 品川行1105列車 同編成4両目=811-3
元来た同じ列車で堀ノ内まで引き返す。
◎堀ノ内 1118→1137 三崎口 三崎口行快特978SH 1500系8両編成 先頭=1725
すぐの接続のため、隣のホームに急いで乗車する。堀ノ内のホーム先端から急角度のポイントで上り本線を横切って久里浜線に入る。車両基地を突っ切り、京急久里浜を出ると単線区間。YRP野比で上りと交換。久里浜線は以前から複線化工事に取り組んでいるようだが、トンネル区間も多いので大変なようだ。京急長沢から複線。三浦海岸からは再び単線。沿線風景に畑が増えてくるものの、住宅も広がっている。三崎口到着定時。
当初は汐留か羽田辺りでの昼食を想定していたが、思ったよりもゆっくりと乗り継いだため、三崎口駅正面から左側の路地を入った所にある寿し処「あいだ」に入店して、上ランチ1,050円を注文。頭の付いた生海老や、トロ、ウニ、イクラなどに茶わん蒸しと荒汁も付いており、これで1,050円なら満足。店舗の風情は鄙びているが、さすが三崎の寿司屋だ。
◎三崎口 1221→1315 京急川崎 泉岳寺行快特急1207A 2100系8両編成 先頭=2140
時間も昼間で、始発駅でもあるため、車内は空いている。クロスシートの右側先頭席を確保し、川崎まで前面展望を楽しむことにする。
単線区間から複線区間に入り、京急久里浜からは快特運転。
山間の区間を、トンネルとカーブで通過する。横須賀中央発車後間もなくの辺りは、直線にトンネルが3つ連続して並ぶ。白い石組みのトンネルの並びが美しい。浦賀から黄金町までは同時開業であり、そのためか、トンネルの入口は同じ色と組み方の複線構造で共通している。
金沢文庫手前で、徐行している羽田空港行を追い抜き、これを文庫停車中に後部に連結して、京急川崎まで12両編成となる。文庫からは添乗者が入り、確認喚呼の声が聞こえるようになるが、前面は見えにくくなる。
引き続きカーブとトンネルの続く中、横浜を目指す。黄金町からカーブがきつくなり、平沼駅跡を通過。かつて、戦災後の焼けた上屋根をそのまま架線柱にしていたが、現在は撤去され、ホーム跡だけが残る。横浜では、下り線用ホームの設置工事がかなり進んでいた。ホームエレベーターの設置も終わり、装飾も進んでいるようである。
横浜からは120km/h運転。直線区間が多いが、揺れもきつくなる。川崎で羽田空港行を切り離して発車する泉岳寺行を見送り、高架下の大師線ホームに移動。
◎京急川崎 1318→1327 小島新田 小島新田行1384列車 1000系4両編成 2両目=1319
大師線は、学生時代に産業道路での交通量調査のアルバイトの帰りに初乗車して以来の訪問である。最近まで700系が走っていたが、今年になって全廃となり、1000系が就役している。京急川崎を出た電車は、住宅と工場の混在する間の地上線を、小刻みに停車しながらゆっくりと終点の小島新田まで進む。小島新田は片面ホームの終着駅。
駅を出てすぐ先には貨物線のターミナルがある。駅前の跨線橋から見下ろすと遠方だが、入れ換え機関車の汽笛が時折聞こえる。強風の中、京浜工業地帯特有の、化学物質状の臭いが飛んでくる。
◎小島新田 1340→1350 京急川崎 京急川崎行1381列車 1000系4両編成 先頭=1341
1列車見送った後の上りに乗車。産業道路駅手前では、文字通り産業道路と踏切で交差する。片側2車線の道路で、大型トラックが数台、踏切待ちしている。
地上線の大師線と高架の本線とどこで合流するのか疑問に思い、線路を眺めていたところ、川崎手前に留置線があり、その端の線が急勾配で蒲田方向に上がっているのが見えた。
◎京急川崎 1358→1413 羽田空港 羽田空港行 特急1381D 1500系4両編成 先頭→最後=1528
川崎で先頭8両を切り離して4両になった車内は混んでいる。空港直通だけあって、大きな荷物を持った人が目立つ。京急蒲田では下り線を平面交差して空港線のホームに入るのだが、下り列車の通過待ちで1分ほど信号停車。京急蒲田付近では、高架線工事が行われていた。現在は本線と空港線が平面交差する上、横浜方面からはスイッチバックとなっているが、高架化に際しては蒲田手前でショートカットして、横浜方面からも方向転換なしに羽田方面に入れるようになるという。京急蒲田からは多数の乗客。
穴守稲荷直後から地下線に入り、速度を上げて羽田空港を目指す。羽田空港駅は昨年秋にも利用している。空港駅到着時には、日本航空他の第1ターミナル利用者は後方、全日空などの第2ターミナル利用者は前方のエスカレーターを利用するよう、日英2箇国語で自動放送していた。
◎羽田空港 1433→1502 新橋 エアポート快特 京成成田行 快特1481K 京成3000系8両編成 先頭=3781
エアポート快特は空港線内京急蒲田までノンストップ。ただし、地上に出ると踏切とカーブの多い線形でもあり、速度は落ちる。
本線に入り、再び速度が上がる。外は、小雨が降りだした。北品川で高架線を下り、八ツ山の踏切をゆっくり通過すると品川。ここから先の地下線はしばらく通っていない。前回、泉岳寺まで乗車したのはいつのことだったか。
1453泉岳寺到着。ここで京急全線を再完乗した。この後、旧新橋停車場見物のため、引き続き都営地下鉄乗り入れで新橋まで乗車。
新橋の地下街から最近少なくなった回転ドアで汐留シティセンタービルに入り、そこから1階に上がると旧新橋停車場の裏側に出る。小雨が降り始める中、正面を携帯で撮影。しかし、歩道から建物正面まで近いため、全体は入らない。
旧新橋停車場のうち展示スペースは一部だけで、面積の半分以上は飲食店用となっている。開業当初はフランス料理のミクニが入っていたが、その後テナントが変わり、5月30日からビアレストランの「ライオン」が営業開始すべく準備中となっている。
正面から入って左側が展示室入り口。入場無料だが受付があり、入るとパンフレットをくれる。その他、特別展毎に小冊子を作っており、これは販売しているが、随所に見本品が置いてあるので閲覧可能。
受付から2階の展示室に上がる。広い部屋1室で、ビデオ上映コーナーや過去の特別展のデータベースを閲覧できる端末機が部屋の端に設置されている。中央部と壁面の大部分が展示スペース。現在の展示は「昭和の鉄道写真100景」と題して、昭和20年代から30年代の駅などの鉄道スナップ写真を、当時の鉄道関連品とともに展示していた。1階の受付から半地下に下りると常設展。旧新橋駅の遺構や出土品などを展示している。これらを1時間ほどかけてゆっくりと見学。
当初はゆりかもめやディズニーリゾートラインまで足を延ばす予定だったが、雨も降ってきたことだし、思ったよりも時間が遅くなったので、今日の乗り歩きはここまでとして、地下街から新橋駅に向かった。
新橋には交趣会の鉄道用品店があったのを思い出し、行ってみようと思ったが、確か最近別のビルに移転したはずだ。移転先が分からないので、とりあえず旧所在地に行ってみると、移転先の地図が貼ってあったので、新橋駅前のニュー新橋ビル4階に行くが、シャッターが締まっていた。
◎新橋 1646→1652 品川 熱海行853M 211系15両編成 6号車=サハ211-6
品川まで東海道線の電車で移動。品川駅改札内の商店街でお茶菓子を物色。
◎品川 1714→1808 逗子 横須賀行1527S E217系15両編成 4号車=?
時折雨がぱらつく薄暗い空の下を、逗子に向かう。今年の5月は、まるで梅雨が早まったかのようで、晴天の日が少ない。
横浜では、東急の高架線の撤去作業が進んでいた。
逗子駅からバスで帰宅。
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